2022 Fiscal Year Research-status Report
ユーザビリティ向上を目指す高強度・柔軟性を併せ持つ軽量肩義手の開発
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22K12933
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
関根 雅 千葉大学, 西千葉地区事務部, 技術専門員 (70769182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兪 文偉 千葉大学, フロンティア医工学センター, 教授 (20312390)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 義手 / 形状最適化 / 軽量高強度材 / ソフトアクチュエータ |
Outline of Annual Research Achievements |
・義手アームの軽量・柔軟・高強度化、使用者の負担軽減に関する事: 軽量柔軟な空気圧人工筋肉による駆動を採用し、関節の動きに柔らかさを持たせ安全性を付加するべく機構設計を行うが、先行研究では光造形式3Dプリンタにおいてスタンダードな位置付けの樹脂材を使った義手アームを製作しており、実験使用時において、アームに負荷がかかる際や、身体や備品等の周囲環境に接触した際に部品の割れ・破損が生じることがあり、強度の向上が必要となる。同プリンタで扱えるABSライクの高強度材により、新たに義手アームを試作した。当該アームの重量は、現状では単体で850gである(バッテリー等の重量物や、ソケット、チューブ、ワイヤ等を含まず)。 ・ソフトフィードバックデバイス開発に関する事: 肩-襟首付近の部位を手で揉む/掴むといったマッサージのような形態で、直感的に握力を感知可能な力覚型とし、万が一の過剰入力時でも変形により危険回避可能な空気圧ゴムによる湾曲型ソフトアクチュエータを3Dプリントで開発するが、形状の検討を行い上記プリンタのソフト材で造形を行った。しかしながら造形時に内空部が塞がり空圧をかけても一部動作しなかったため、今後デバイスの形状と造形方法の再検討が必要である。 ・操作システム構築に関する事: 音声識別を主とし各健常部位動作から入力信号を生成する筋電/加速度/力センサ等を組合せるが、先行研究において行った音声識別に対して、音声入力機能の拡張のために識別可能なフレーズを増やすことを検討し、フレーズを追加した場合の識別実験を行っており、結果は国際学会に投稿している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フィードバックデバイスデザインの基礎検討、高強度材を用いた義手一次試作を実施できたため、全体としては概ね順調に進んだと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
各重量部品を下肢にレイアウトするためのデザインや、肩襟首付近に設置するソフトフィードバックデバイスの設計を行う。安定した物体把持が可能な義手フィンガ等の設計試作も行う。
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Causes of Carryover |
高強度材を扱える3Dプリンタの新規購入を検討していたが、購入機種を決定できず、次年度使用額が生じた。当該プリンタは次年度に購入する予定である。
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