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2023 Fiscal Year Research-status Report

ルクセンブルク語における名詞類の記述ー西中部ドイツ語研究への足掛かりとしてー

Research Project

Project/Area Number 22K13101
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

西出 佳代  金沢大学, 人文学系, 准教授 (90733311)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2027-03-31
Keywordsルクセンブルク語 / 所有表現
Outline of Annual Research Achievements

2023年度も疾病治療中のため出張を伴う研究活動等はできなかったが、関連文献などの資料を収集・精読し、可能な範囲で研究を進めた。
2023年度に焦点を当てたのは、ルクセンブルク語における所有の与格表現である(lux. dem Papp saein Auto (the(DAT) father his car「父親の車」))。ルクセンブルク語では属格の形式が廃れており、限られた慣用表現に残っているのみである。所有を表現する場合に多く使用されるのは、所有の与格表現と前置詞 lux. vun (engl. of) を用いた表現である。Zifonun (2003) によると、ドイツ語ヘッセン方言、プファルツ方言、バイエルン方言、チューリンゲン方言及び低地ドイツ語において所有の与格表現が観察されるが、所有者が無生物の場合には使用することができないという有生性の制限があると指摘されている。ルクセンブルク語においても同様の傾向が観察されるが、Doehmer (2020) では、ルクセンブルク語においても有生性の制限は観察されるものの、無生物が所有者の場合も所有の与格が使用される例もあると指摘されている(lux. dem Alkohol seng Schold (the(DAT) alcohol its fault「アルコールのせい」))。ただし、この例における「所有物」lux. Schold (fault) は、有生の名詞句との親和性が高い名詞であると考えられる。Doehmer (2020) はコーパスのデータを用いた研究だが、より様々な例について母語話者への調査を行い、ルクセンブルク語における所有表現について整理する必要があると考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

疾病治療中のため、計画通りに研究を進めることが困難だった。

Strategy for Future Research Activity

引き続き疾病治療を続ける予定であるため、特に2024年度前半は遠隔地への出張や長期出張をすることは困難であると考えられる。そのため、現地調査や研究発表の場は限られるが、資料収集を精力的に行い、可能な範囲で研究を進めることとする。ただし、2023年度の成果で、母語話者への調査の必要性もあることがわかったため、体調が回復するようであれば、2024年度後半に母語話者への調査を行うことも視野に入れたい。
2024年度前半は、当初計画していた3人称単数女性における親称/敬称の使い分けについての資料の収集・精読を進める。後半は、可能であれば2023年度の課題として残った所有表現についての母語話者への調査も行いながら、次のテーマである名詞の複数形に関する資料を収集することとする。

Causes of Carryover

疾病による体調不良のため出張ができず、旅費予算を使用することができなかった。また、現地調査を行うこともできなかったため、謝礼も発生しなかった。
次年度も疾病治療が続くため、旅費等の予算を使うことはあまりできないことが予想される。次年度使用額の予算は、文献購入などの資料収集に充てることとする。

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Published: 2024-12-25  

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