2023 Fiscal Year Research-status Report
「沖縄的紐帯」の歴史学的研究:米国統治下沖縄における人のつながりの形成と変容
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22K13204
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
古波藏 契 明治学院大学, 社会学部, 研究員 (90834606)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 沖縄近現代史 / 歴史学 / 社会学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、米国沖縄統治が「沖縄的紐帯」の形成・変容に与えた影響の解明を目的とする。「沖縄的紐帯」には、住民自ら生活を維持するために自然発生的につくり出す側面と、為政者による政策的介入に規定される両側面がある。米軍当局は、統治安定の観点から住民の意識と生活世界を把握し、継続的に介入を企てた。復帰後の「沖縄的紐帯」には、そうした歴史的経緯が刻まれている。米軍当局と住民側自治機構=琉球政府は、住民生活の実態を把握するために様々な調査を実施してきた。その記録の多くは沖縄県公文書館で閲覧できる。本課題では、これらの記録を活用することにより、米国統治期における「沖縄的紐帯」の形成・変容過程を明らかにすることが可能と考えられる。 加えて今年度は、占領期の政府統計資料に注目し、沖縄県立図書館を中心に資料調査を実施した。これまで米側文書を史料にもとづき研究を進めてきたが、性格の異なる客観統計資料により歴史像の立体的な把握を図る。とりわけ、本課題では「住民間の紐帯」という抽象的な対象を取り扱うため、論者による把握の幅が大きくなると想定できる。統計資料の有意な分析手法とあわせて、引き続き検証を進める。 なお、本年度は研究成果を単著にまとめて発表したほか、米軍統治期に発行されたプロパガンダ誌を活用したビジュアル書籍『「守礼の」が見た琉球』の監修を行っている。刊行書籍に関連するイベントを多数開催したほか、メディア発信等学術アウトリーチ活動にも力を入れた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね当初の予定通り進捗しており、特記事項はない。
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Strategy for Future Research Activity |
概ね当初の予定通り進捗しており、当初の研究計画通りに進める。
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Causes of Carryover |
本年度の当初想定額は執行しているが、前年度未使用額(e)分の半分を積み残したため。次年度執行を予定。
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Research Products
(5 results)