2022 Fiscal Year Research-status Report
肺癌の再放射線治療後のリンパ球減少症予測モデル構築
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22K15798
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金平 孝博 北海道大学, 大学病院, 助教 (30875068)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Lymphopenia / Lung cancer / NTCP model |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線治療によるリンパ球減少症と生存率悪化との関連が、肺癌を含む多数の癌で報告されている。肺癌放射線治療においてリンパ球減少症はよくみられる有害事象の一つであり重要な有害事象として認識されつつある。本研究では、肺癌の再放射線治療患者について、過去の放射線治療による影響が考慮されたリンパ球減少症発生確率モデルを構築し、その予測精度検証を目的とした。当該年度は、解剖学的変化を考慮した合算線量分布の推定とその精度評価、またリンパ球減少症の関連因子の調査のために以下を実施した。 1)患者データ収集: 当院で治療された非小細胞肺癌患者について、臨床患者情報、放射線治療前・中・後のリンパ球数、放射線治療関連DICOMデータの取得を行った。 2) 合算線量分布の推定:複数の放射線治療計画を照射された患者について、非剛体位置合わせを用いることで解剖学的変化を考慮した合算線量分布を推定した。また、非剛体位置合わせの精度評価を行い、本研究でリンパ球減少発生確率モデル構築するにおいて十分な精度であることを確認した。 3)リンパ球減少予測モデル構築: 収集された症例について、線量因子と非線量因子を用いて、リンパ球減少症発生確率モデルを構築した。このモデルで選択された予測因子は、先行研究で報告された因子と同様であることを確認した。また、この非小細胞肺癌症例群において、放射線治療開始直後のリンパ球減少率が、リンパ球減少症の重要な予測因子であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
肺癌症例のデータ収集において、採血データの有無、手術や化学療法等の既往歴による症例除外により予定よりも症例収集に時間を要したため、再放射線治療症のデータ収集に至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、再肺癌放射線治療患者についてデータ収集し、精度検証した非剛体位置合わせによって合算線量分布を推定し、リンパ球数減少発生確率モデル構築を行う。患者個々の放射線感受性とリンパ球数の回復度合いをモデルに含めることで、過去の線量分布がリンパ球数に与える影響を考慮可能とすることで、より正確なリンパ球数発生確率モデル構築を目指す。また、食道癌や乳癌などの胸部照射症例等を用いることで、構築したモデルの精度検証を行う。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス蔓延を鑑みて海外学会、国内学会への参加を控えたため、その分の使用額を次年度に繰り越しとした。また、購入予定であったGPUは次年度の検討症例の増加に合わせて購入予定である。
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