2023 Fiscal Year Research-status Report
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22K15876
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
池辺 洋平 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (90905944)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 脳酸素摂取率 / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
脳酸素摂取率(OEF)は脳への酸素供給と酸素消費の割合を示す指標であり、OEFの上昇は相対的な酸素欠乏を意味し、脳血管疾患の治療適応を判断する上で重要な指標である。OEF算出のゴールドスタンダードは核医学検査のPET-OEFであるが、検査の侵襲性や煩雑さ、実施に必要な設備が希少であるなどの問題であり、ほとんど実施されていない。本研究ではMRIの従来我々が報告していたQSMを用いた手法(QSM-OEF)や、簡便でより正確な評価ができると仮説した新たな手法であるR2′マップを用いた新たなOEF算出法(R2′-OEF)を用いて、臨床応用可能なOEF算出法の改良・確立をすることを目的としている。 倫理審査委員会の承諾の元、虚血性脳疾患症例に対してQSMやR2′マップを含めた研究用の撮像を行い、データを収集した。研究の主とした画像の1つであるR2′-OEFの解析に関しては解析法の開発を行い、作成することができたが、アーチファクトの問題が大きく、再撮像や解析法の変更について検討を行ったが、画像の改善は乏しく、検討を続けている。 研究のもう1つの主とした画像であるQSM-OEFに関しては画像の作成、解析法を以前に開発した従来法より改良することに成功しており、このデータを論文化することを検討している。改良した手法がOEFを過小評価して算出している可能性がわかり、更なる改良や適切なパラメータの模索を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
想定していたR2′-OEFの確立が難しく、難渋している。 また、QSM-OEFに関しても改良法の更なる改良、パラメータの適正化に時間を有している。
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Strategy for Future Research Activity |
QSM-OEFの改良、パラメータの適正化に努める。パラメータの適正化を目的に、正常患者群のデータ解析も検討する。
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Causes of Carryover |
本年度に購入する予定であった物品の一部を翌年度に購入することとしたため。
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