2023 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞癌に対する新規分子標的薬併用化学放射線療法の相乗効果とその機序
Project/Area Number |
22K15968
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
田中 宏典 徳島大学, 病院, 特任助教 (40792388)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | apoptosis / 肝細胞癌 / 化学放射線療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
各肝癌細胞株(HuH-7, HepG2, Hep3B, PLC/PRF5, HLE, HLF)を96well plateに播種後、24時間後に種々の濃度のレンバチニブを添加、72時間後にWST-8 assayを用いて細胞生存率を評価したところ、レンバチニブの用量依存性に抗腫瘍効果が認められた。 同様に、細胞播種の翌日に種々の線量のX線を照射し、120時間後に細胞生存率を評価したところ、放射線の線量依存性に抗腫瘍効果を認めた。 次いで、最も抗腫瘍効果が高かったHuH-7細胞を用いて、播種翌日にレンバチニブの投与および放射線の照射を行い、120時間後に細胞生存率を評価したところ、いずれに対しても用量(線量)依存的に抗腫瘍効果が認められた。以上の結果をもとに併用治療のCombination indexを算出したところ、レンバチニブと放射線の組み合わせにおいてCI<1.0を示し、相乗効果が確認された。 続いて、抗腫瘍効果の機序についてアポトーシス誘導の有無をフローサイトメトリー法により評価したところ、コントロール群と比較してレンバチニブ単独群及び放射線単独群ではAnnexin V 陽性細胞率が高かった。さらに、併用群では4群の中で最もAnnexin V 陽性細胞率が高く、強いアポトーシス誘導が確認された。
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