2023 Fiscal Year Research-status Report
慢性冠症候群患者に対するアスピリンの有効性および制酸剤の消化管出血予防効果の検討
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22K16101
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 絵里香 京都大学, 医学研究科, 助教 (30837670)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 慢性冠症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
”冠動脈病変を有するが血行再建の適応とならない慢性冠症候群(chronic coronary syndrome; CCS)患者”に対しては、心血管イベント抑制目的のアスピリン、およびアスピリン潰瘍予防のための制酸剤が投与されていることが多いが、その有効性に関しては大規模データが存在しない。本研究ではCCS患者に対するアスピリンの心血管イベント抑制効果および制酸剤の消化管出血抑制効果を検討する。具体的には、多施設無作為化オープンラベル比較試験を行い、冠動脈CT/造影で内径狭窄50%以上の冠動脈病変を有するが血行再建の適応とならないCCS患者を、アスピリン投与群と非投与群に無作為に割り付け、心血管/出血性イベントの発生率を比較する。本研究の対象となる患者群は国内外において先行研究が存在せず、本研究の結果を通じて、至適薬物療法の確立およびガイドラインの制定に 貢献することを目的とする。 昨年度は、京都大学認定倫理委員会での審査終了後、2023年6月より、まず他施設に先んじて京都大学にて登録を開始した。その後、順次多施設でも登録を開始、現在約300症例の登録が終了している。現在、共同研究施設は全国64施設であり、更なる症例登録のために現在も更に新規施設の拡充をはかっていく予定である。また2024年3月には全体ミーティングを行い、円滑な研究遂行のために各施設での患者のリクルート方法や登録手順などの見直しなどを協議し、患者説明用の資材の作成を行うなどし、各施設で更に効率的にリクルートを行っていく方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
登録施設も64施設まで増加し、症例登録もまずまずのペースで進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き目標症例数達成のために症例登録を継続していく。また、登録症例数増加のために、参加施設の拡充も引き続き行っていく。また円滑な研究継続のために、適宜コアメンバーミーティングや全体ミーティング、施設訪問などを行っていく。
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Causes of Carryover |
EDC(electronic data capture)システムに関して、研究の進行にともないいくつか改訂を行っており、その支払いなどが年度をまたぐ形になっているため。
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