2022 Fiscal Year Research-status Report
てんかん焦点切除術の術後成績を最適化する切除範囲を立案するAIシステムの開発
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22K16664
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
園田 真樹 横浜市立大学, 医学部, 助教 (90881227)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 言語ネットワーク / 認知機能解析 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
聴覚性呼称課題、視覚性呼称課題の課題提示、被験者反応を同時間軸上に記録可能な言語課題装置を設計した。日本光電脳波記録計と接続可能な形でデザインし、多施設共同研究に試行対応な形で作成し、それを完了した。言語課題の提示とタイムスタンプを出力するMATLAB based scriptを作成し、上記課題装置が問題なく作動することを確認した。接続テストを重ねて修正を行い、脳波記録上に必要情報が記録されることも確認した。主に薬剤抵抗性てんかん患者のビデオ脳波同時モニタリング中の言語課題関連脳波記録と頭蓋内脳波記録中の言語課題関連脳波記録のデータ蓄積を行なっている。過去の頭蓋内脳波記録を基にして作成した標準脳上に投影した言語課題中の高ガンマ帯域の時空間ダイナミクスを反映したモデルを現在作成している。現時点では、髄液、硬膜、骨、皮下組織、皮膚という生体フィルターを介した頭皮上脳波からは、高ガンマ帯域でのマッピングは同等の結果を得られることはなく、より低い周波数帯域の時空間解像度の低い呼称課題関連脳機能ダイナミクスマップを作成している段階である。次の段階として外科手術前の頭皮上記録から頭蓋内電極を用いた言語脳機能を反映しているかどうかを検証する。最終段階としては、課題中に記録されるてんかん性異常放電も加味し、術前計画立案に寄与する情報が言語課題関連脳波記録に含まれるかどうかを検証する。本年度は、上記の通り、生体情報を適切に記録しうる環境整備を行い、進度としては予定通りである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
言語課題関連脳波解析を行う上で必要な実験装置の設計、作成を完了し、データ取得を開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
人工知能解析技術を行うデータ量までの蓄積には至っていないため、データ取得を継続し、蓄積、解析を進める。先行研究と併せて解析を行い、前向き研究につながる知見を得る。同研究を論文報告をめざす。
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Causes of Carryover |
実験装置購入に充てたが、少し余剰金が生じたため、次年度購入予定の装置にあてがう予定である。
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