2022 Fiscal Year Research-status Report
COVID-19の影響下での妊娠期の就労と母子の健康
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22K17497
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| Research Institution | Toho University |
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Principal Investigator |
吉朝 加奈 東邦大学, 看護学部, 講師 (30822168)
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| Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | COVID-19 / 妊娠期の就労 / 女性労働 / 周産期管理 / 母性保護 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
女性の妊娠期の状況、特にストレスや就労は、妊娠合併症や低出生体重児などと関連していることが、先行研究で報告されている。報告者は、過去、東京都内で実施した先行研究において、低出生体重児のリスクファクターとなるのは「妊娠期の労働」であり、特に「妊娠期の週平均労働時間の長さ」であることを示した。しかし、2020年以降のCOVID-19の流行とそれによる生活様式の変化が、妊娠期の労働のあり方等に影響をあたえている可能性が高い。本研究は、疫学研究によりCOVID-19の影響下での就労妊婦の生活や労働が母子の健康に与える影響について明らかにし、妊娠期の労働のあり方、母性保護の効果的な方法を検討することを目的とした。
初年度である2022年度は、①妊娠期の労働と母子の健康に関する追加(COVID-19の影響含む)の文献調査と、②COVID-19影響下での妊娠期の労働と母子の健康に関するインタビューによる質的研究（国内：妊娠期に就労していた母親と、産婦人科医や助産師）③労務管理と母性保護に関する質的研究（国内：企業の人事・労務など、妊娠期の労働の現状を把握する専門家）を行う予定だった。
このうち①の文献収集と分析は実施できた。これらは2023年度に学会発表、ないしは論文として報告する予定である。一方で、②の妊娠期の労働と母子の健康に関する質的研究、また③の企業の労務管理についての質的研究は、対面でのインタビューという調査方法の性質上、また対象者がCOVID-1９流行状況に影響を受けやすい立場、ないしは職種であることから、COVID-19の影響で実施が困難であった。必要な人数分のデータを収集しきれず、次年度に継続実施する必要がある。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19流行が完全に収束せず、断続的に続いていたため、2022年度は質的研究を実施することが困難であった。2022年度に予定していた②の妊娠期の労働と母子の健康に関する質的研究（インタビュー）については、出産前後の母親との直接面接の設定に困難があり、予定数の一部しか実施ができなかった。③の企業の労務管理についての質的研究（インタビュー）についても、調査対象者である人事や母性保護関連の担当者たちが、COVID-19感染拡大や、また政府の方針変更による人事施策の調整等の対応に多忙となり、インタビューの設定が度々の中止または延期となった。結果、必要な人数分のインタビューデータの収集を完了できなかった。
前述の質的研究の分析が未完了であるため、次の量的調査の調査票の準備を開始できなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、以下の２つの質的研究のインタビューを継続し、早急に分析を実施する。
②COVID-19影響下での妊娠期の労働と母子の健康に関するインタビューによる質的研究（国内：妊娠期に就労していた母親と、産婦人科医や助産師）
③労務管理と母性保護に関する質的研究（国内：企業の人事・労務など、妊娠期の労働の現状を知る専門家）
上記の②と③の結果をふまえて、④「COVID-19の影響下での妊娠期の労働が母子の健康に与える影響」を検討する。妊娠期に就労していた母親を対象とした自記式調査票による横断研究（国内）を計画、実施する。予定していた医療施設の協力が難しい場合は、インターネット調査などの代替方法も検討する。
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| Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由：COVID-19の影響により、計画していたインタビュー調査の実施が困難であった。
未使用額と次年度配分額とあわせた使用計画：研究計画の実施を加速化するために、研究補助員を雇用する。インタビュー調査実施時の謝礼費用（QUOカードなど）、量的調査実施の経費、調査に関連した文献収集費用や事務消耗費用等に使用する予定である。研究実施継続、または成果発表のための関連学会費、学会参加費に充当する。
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