2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K18460
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
土屋 貴志 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (90264788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐金 武 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (40755708)
野末 紀之 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (70198597)
新ヶ江 章友 大阪公立大学, 人権問題研究センター, 教授 (70516682)
石川 優 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 特任助教 (80725036)
濱野 千尋 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 都市文化研究センター研究員 (80910265)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 性愛 / セックス / 性的倒錯 / 性的逸脱 / 性規範 |
Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクトは「性的倒錯」とみなされうる性行動の実証的調査および文献テクスト分析を踏まえて「性愛および『性的倒錯』とはそもそも何なのか」という根柢的な問題について考察する。従来のセクシュアリティ/ジェンダー研究の成果も踏まえつつ、性愛をとりまく社会・文化的背景について深く考察すると同時に、性愛および「性的倒錯」それ自体を問題とする根柢的な探究を行う。そのために、土屋貴志を研究代表者とし、哲学・社会・文化の3つのパートに分かれ、それぞれ必要に応じ研究協力者を得ながら研究活動を行う。これらのパートそれぞれが専門性の高い研究を主導し、相互にその成果を参照しつつ、評価やフィードバックを継続的に行う。 2022年度は、新型コロナウイルス感染症の流行が収束する見込みが未だ立たず、海外及び国内への旅行が困難な状況が継続していたため、研究の進捗が計画より遅れた。 社会パートの新ヶ江と濱野は、海外におけるフィールド調査が行えなかったため、やむをえず、文献調査により、性愛をめぐる社会学・人類学・哲学の最新状況を整理し、問題点を明らかにした。 文化パートでは、石川は国内旅行による調査が行えず、マンガを中心とした男性同士の恋愛表象にかかわる資料を収集し、分析に着手した。野末は、英国での資料調査に赴くことができなかったため、文献調査で性的欲動とその言語化にかかわる資料を読解し、問題点を整理した。 哲学パートでは、佐金は研究協力者の大畑浩志氏・高野保男氏と共同研究を継続し、性的倒錯をめぐる哲学上の論争の整理を行なった。土屋はアダルトビデオや風俗に関する文献を収集した。 また、社会心理学を専門とする鈴木文子氏を招き、「人は自身と異なる性指向とどのように向き合うのか:異性愛者の同性愛者に対する態度研究から」と題された講演会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度は、新型コロナウイルス感染症の流行が収束する見込みが未だ立たず、海外及び国内への旅行が困難な状況が継続しており、海外及び国内におけるフィールド調査や文献調査が行えなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
社会パートの新ヶ江は、2023年度はフィールド調査を実施するにあたっての調査倫理および調査方法を検討の上、具体的に、どのような対象に、どのような聞き取り調査を行うのかを検討する。濱野は、ラブドールとセックスロボットにまつわるセクシュアリティに関し、文化人類学的フィールド調査を2023年6月ごろより実施し、その成果を同年9月に行われる日本認知学会第40回大会の招待講演で報告する予定である。 文化パートでも、新型コロナウイルス感染症流行による行動制限が緩和され、2023年度は国内外での調査を実施できる見通しが立ちつつある。それぞれの研究状況を逐次報告しつつ、他のパートと連携しながら、この共同研究の成果に基づく論文集の原稿執筆を具体化させる。石川は、国内でのフィールド調査を実施し、その成果を論文にまとめる予定。野末は、イギリスでの資料調査を遂行し、その結果をふまえた考察を論文にまとめる予定。 哲学パートでは、本研究プロジェクトメンバー以外の研究者にも呼びかけ、ワークショップやセミナー等のイベントを積極的に開催する予定である。佐金は、これまでの共同研究を継続し、研究グループでのイベントや学会発表等を実施するなかで、最終的には成果を論文としてまとめたい。土屋は、アダルトビデオにおけるセクシュアリティのあり方に関する研究に本格的に着手し、論文の構想を具体化していく。
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Causes of Carryover |
2022年度は、新型コロナウイルス感染症の流行が収束する見込みが未だ立たず、海外及び国内への旅行が困難な状況が継続しており、海外及び国内におけるフィールド調査や文献調査が行えなかった。 2023年度は、新型コロナウイルス感染症流行による行動制限が緩和され、国内外での調査を実施できる見通しが立ちつつあるので、計画通り、海外及び国内におけるフィールド調査や文献調査を行う予定である。
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Remarks |
土屋貴志「人権とはそもそも何なのか?」ひょうご人権総合講座「人権総論Ⅰ」招待講演、兵庫県立のじぎく会館、2022年8月23日 土屋貴志「人権とは? ①お互いの人権を侵害しないという約束~社会契約」じんけんSCHOLA(市民のための人権大学院)講演、オンライン、2022年9月3日、ほか関連講演3件
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Research Products
(14 results)
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[Book] 医学史事典2022
Author(s)
日本医史学会編、土屋貴志ほか著
Total Pages
836
Publisher
丸善出版
ISBN
9784621307243
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