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2022 Fiscal Year Research-status Report

ノンパラメトリック推計と被害経路アプローチによる地球温暖化被害関数構築への挑戦

Research Project

Project/Area Number 22K18523
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

時松 宏治  東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (50415717)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 前田 章  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (30317309)
Project Period (FY) 2022-06-30 – 2025-03-31
Keywords地球温暖化 / 被害関数 / 被害経路アプローチ
Outline of Annual Research Achievements

天候不順や降水・大雪災害が起こる度に、地球温暖化が遠因とされる。政治アジェンダに温暖化問題は必ず登場し、実際に多額の予算が投じられてきた。その政策決定の度に、費用便益分析を行う温暖化の経済分析モデルにより、温暖化による社会的費用が繰り返し推計されてきた。ところが、温暖化による経済被害を気温上昇との直接的関係で推計する被害関数は、単純な多項式を前提とした関数の形状とそのパラメータ設定に対し、批判を浴びた。この批判に取組む既往研究もまた、経済被害を気温上昇の直接的関係を求め、関数形を前提とする。本研究では、関数形を前提としない2つの方法に挑戦する。1つは経済被害を気温上昇の直接的関係を求める際、ノンパラメトリック推計を行う。もう1つはその直接的関係を求めない「2段階の被害経路アプローチ」を行う。
2022年度は2つのアプローチの文献およびデータ収集とその経済学的な内容把握に取り組んだ。前者「ノンパラメトリック推計」については、(関数形を前提とする)既往文献が利用するデータセットの空間解像度がソースにより大幅に異なっている。とは言えデータセットの粒度を揃える作業となると膨大になる一方で、アンバランスは不可避となる。既往文献の多くは極端に高解像度の膨大なデータセットを力技で計量分析に持ち込むところを、解像度は国レベルで共通可能なデータで推計を行う方針を検討した。後者「被害経路アプローチ」については、暴露応答関係で物理的被害量と気象変数を関係づけ、その被害に対する支払意思額を与える。現在、地球温暖化による生物多様性等への影響評価に関してバックグラウンドデータを収集作業中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

令和4年度は上記2項目の実施を予定しており、予定していた程度の内容を概ね達成した。

Strategy for Future Research Activity

ノンパラメトリック推計については、データセットを揃え一通りの推計作業を実施することを目指したい。被害経路アプローチについては、現在実施中のバックグラウンドデータ収集作業を完了し、物理的被害と気象データの関係式の構築や、経済評価部分における所得弾性値や便益移転関数などの推計を試みたい。

Causes of Carryover

購入可能性を想定していた物品(計算機マシン)が最近の物資高騰の煽りを受け購入を躊躇し、次年度に繰り越して他経費との調整も考慮し、現行マシンの継続利用、スペック見直し、価格変動を踏まえて購入タイミングを見計らう。

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Published: 2023-12-25  

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