2022 Fiscal Year Research-status Report
Developing interactive screen experiments to assess proficiency in physics labs
Project/Area Number |
22K18576
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
安田 淳一郎 山形大学, 学士課程基盤教育院, 准教授 (00402446)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前 直弘 大阪大学, 核物理研究センター, 協同研究員 (10796098)
|
Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
|
Keywords | 物理教育研究 / 科学教育 / 教育評価 / 学習評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
大学の物理教育において,個々人の学習成果の可視化が求められている。しかし,実験科目はグループワークを行う場合が多く,学習者の活動を個別に評価することが難しい。そこで本研究では,学習者がデジタル画像実験を操作したログに基づき,思考力を自動的に採点するシステムを開発する。具体的な教材としては,デジタル画像実験(IBE)に着目する。IBEとは,実験器具・結果の静止画をプログラミングで統合したデジタル教材である。IBEはベルリン工科大のKirstein氏によって開発され,各国で展開されているが,国内での開発・実践事例はほとんどない。
本研究の進め方は以下の通りである。(1) IBEで測定可能な思考力を同定する。(2) 同定した思考力の測定を目的として,IBE,設問群,およびログ解析に基づく自動採点システムを開発する。(3) 試行調査を実施し,ログ解析・採点システムの妥当性を検証する。
当該年度において,文献調査に基づき,教養教育における物理学実験で習得が期待される思考力,およびその中でIBEによって測定可能な思考力を同定した。特に,レポートやテストで測定することが困難であり,IBEでの測定に適した思考力を特定した。文献調査では,「AAPT Recommendations for the Undergraduate Physics Laboratory Curriculum」に記載された「Learning outcome recommendations for the undergraduate laboratory curriculum」を参考にし,申請者らの物理学実験を担当した経験をもとに検討を進めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度における調査で,教養教育における物理学実験で習得が期待される思考力,およびその中でIBEによって測定可能な思考力を同定した。当初の予定では,当該年度中にIBEおよび設問群の開発に取りかかる計画であったが,COVID19の影響でベルリン自由大への海外視察が次年度に延期になるなど,予定通りに進まなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
延期されていたベルリン自由大への視察を遂行し,Kirstein氏らよりIBEの開発に関する助言を受け,これにより研究開発を加速する。
|
Causes of Carryover |
COVID19の影響でベルリン自由大への海外視察が次年度に延期になるなど,研究開発に遅延が生じたため。
|