2023 Fiscal Year Research-status Report
Challenge to create cross-breeded seaweed Using Cladosiphon okamuranus
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22K19187
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
西辻 光希 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 准教授 (60770823)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | オキナワモズク / イトモズク / DNAマーカー / 交雑育種 |
Outline of Annual Research Achievements |
海藻類の中でも褐藻は、モズクやコンブ、ワカメといった日本人の食と深い関係がある海藻である。しかしながらこれまでに、交雑育種により褐藻の新品種が開発されたという報告は存在しない。交雑成功例は存在する一方、得られた褐藻の形質が一定ではなかったことや、そもそも同種異株の褐藻が本当に交雑したものなのかどうかを確認する手段がなかったことが大きな要因であった。 そこで本研究では、申請者がゲノム解読に成功していた褐藻モズク類のうち、特にオキナワモズクとイトモズを用いた。それぞれ同種異株のモズク類が交雑したかどうかの確認するためには、株判別用のDNAマーカーが必要となる。そこで該当年度は、ゲノム情報が解読済みであるオキナワモズクS, K, O, C株のゲノムシーケンスを用いて、各株を識別するための プライマー開発に取り組んだ。プライマー開発には、primer2ソフトウェアを用いて、オキナワモズクの各株に特異的な遺伝子を増幅できるような複数のPCRプライマーの設計に取り組んだ。設計した各株特異的と思われる複数のプライマーについて、各オキナワモズク株から抽出したゲノムDNAをテンプレートにしたPCRを行った。PCR産物をアガロースゲル電気泳動を行うことにより、各プライマーの有用性の評価を行った。さらには同じプライマーを用いて、イトモズクゲノムをテンプレートにしたPCRも行った。これによりオキナワモズクの株特異的なPCRプライマーかどうかの判定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者の所属変更があったが、オキナワモズクの株判別マーカーの開発は進んでいる。そのため研究の進捗状況は順調といえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年4月より研究代表者の所属変更があり、同年10月には研究室の移転があった。そこでまずは新たな場所での研究環境の整備、モズク類の培養環境の確立を行う。それど同時に数多くのオキナワモズク株判別マーカーの候補が設計されているため、それらの有用性の検証を随時進める予定である。
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Causes of Carryover |
2023年4月に研究代表者の所属変更、同年10月には所属内での研究室の移転があった。さらに本研究課題の遂行に必要な研究試薬などが予定より安価に購入することができた。翌年度は研究環境の充実させ、本研究課題の遂行を加速度的に進めていく予定である。
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