2022 Fiscal Year Research-status Report
Arms race between hosts and symbionts over sex ratio
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22K19351
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
陰山 大輔 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (60401212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正幸 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 植物防疫研究部門, 主任研究員 (80837609)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | オス殺し / サプレッサー |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、7月と9月に石垣島、広島県福山市、奄美大島での採集を行い。野外個体の感染率とそれらが生む子どもの性比を調査した。その結果、今年度の調査では、2019年度に発見されたオス殺し抵抗性を打破するスピロプラズマ「ハイパー株」は見つからなかった。おそらくまだ検出される程度に感染頻度が上昇していないと考えられる。一方、福山市での調査では、オス殺し抵抗性に感受性を持つ従来型のスピロプラズマ(従来株)が、年を追うごとに着々と頻度を減少させていることが明らかとなった。これは、おそらく、宿主がオス殺しに対する抵抗性を身に付けてからは、スピロプラズマが持つコスト(宿主の適応度形質に与えるコスト)のみが宿主にのしかかっているせいで感染頻度が下がってきているものと思われる。今後のさらなる調査により、従来型のスピロプラズマが消滅し、ハイパー株が上昇していくのかどうかが明らかとなってくると期待している。さらに、今年度の成果としては、スピロプラズマの従来株のゲノムが決定できたことがあげられる。現在、ハイパー株のゲノム解析に進んでおり、それが完了したら、従来株とハイパー株とのゲノム比較に進める予定である。その結果、ゲノム上の違いを区別できるマーカーが作成できたら、すでに保存済のサンプルを調べ直すことが可能となり、集団レベルでの従来株とハイパー株のダイナミックな変化を過去(サンプリング済)から将来に分かって、調査していることが可能になる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り野外個体の感染および性比形質(オス殺しの有無)を調査することができ、新たな傾向を着実に捉えることができた(従来株の頻度現象)。
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Strategy for Future Research Activity |
スピロプラズマ(ハイパー株)のゲノム解析を終わらせ、従来株との比較を進め、抵抗性打破のメカニズム解明へのヒントを得る。また従来株とハイパー株を見分けるマーカーを作成し、野外の頻度調査を進める。実験室では、感染移植実験により、ハイパー株の性状解析を進める。
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Causes of Carryover |
すでに取りためた大量の野外サンプルについての分子スクリーニング調査を次年度に行うとともに、予定通り、野外調査、ゲノム解析についても進めていく。
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Research Products
(3 results)