2023 Fiscal Year Annual Research Report
CKD予防・治療手法の提唱を目指した尿毒症物質の腎毒性トリガータンパク質の同定
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22K19372
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
荒川 大 金沢大学, 薬学系, 准教授 (40709028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 光 金沢大学, 薬学系, 助教 (40782850)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | 尿毒症物質 / 結合タンパク質 / 毒性 / NPT4 / CD38 / 尿酸 / インドキシル硫酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
尿毒症物質が細胞毒性効果を示す上で細胞分布が必要となる。そこで本年度はインドキシル硫酸など尿毒症物質の腎輸送の特徴づけをおこなった。インドキシル硫酸と同様に有機アニオン系尿毒症物質である尿酸の尿中排泄には、有機アニオントランスポーターNPT4が関わることが示唆されている。そこでNPT4のノックアウトマウスを作成し、血液および尿サンプルのメタボローム解析を行った。その結果、尿酸に加えインドキシル硫酸の血中濃度が野生型と比較しNPT4ノックアウトマウスで上昇した。さらに、尿中濃度を血液中濃度で除することで尿中排泄活性を評価したところ、インドキシル硫酸の尿中排泄活性がNPT4ノックアウトマウスで低下した。NPT4発現系アフリカツメガエル卵母細胞を用いてインドキシル硫酸の取り込み試験をおこなった結果、インドキシル硫酸はNPT4の新規基質であることが明らかとなった。NPT4の遺伝子変異は脳卒中のリスク遺伝子として報告されており、NPT4の機能低下に伴いインドキシル硫酸の血中濃度が上昇し、脳卒中を引き起こしている可能性が示された。 また、尿毒症物質として尿酸の結合タンパク質の探索をおこなった。尿酸が結合した磁気ビーズを用いて消化管Caco-2細胞ホモジネートと結合試験をおこなった結果、NAD+分解酵素であるCD38が尿酸と結合することが見出された。血中に溶解している尿酸は生理的な濃度でCD38を阻害し、種々の組織内のNAD+濃度を上昇させていることが示された。また、マウス骨髄由来マクロファージのLPS刺激により分泌されたIL-1β量は、溶解状態の尿酸により阻害されることが示され、血液中の尿酸は炎症反応に抑制働いていることが示唆された。
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Research Products
(3 results)