2022 Fiscal Year Research-status Report
ミスセンス変異体の安定性に注目したハイスループット機能評価系の開発
Project/Area Number |
22K19488
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
才津 浩智 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40402838)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | ハイスループットスクリーニング / 次世代シークエンス / ミスセンス変異体 |
Outline of Annual Research Achievements |
GFP融合ランダム変異体のハイスループット表現型スクリーニング 1.ポジティブコントロールを用いたフローサイトメトリーの条件検討 野生型のGFP-STXBP1を発現する発現ベクターと顕著な不安定性を有するGFP-STXBP1-Y84D変異体を発現するベクターを用いて、フローサイトメトリーで分取可能か条件検討を行った。別々にトランスフェクションし、その細胞を混ぜてフローサイトメトリーを行ったところ、内部発現コントロールのDsRedが陽性で、GFPが陰性である細胞(Y84D群)を明瞭に分取可能であった。しかしながら、2つのプラスミドを同時にトランスフェクションした場合、同一細胞に同時にトランスフェクションされるため、内部発現コントロールのDsRedが陽性で、GFPが陰性である細胞(Y84D群)が認められないという結果が得られた。この結果から、トランスフェクションは各クローン別々に行う必要があると考えられた。スループットを上げるために、各クローンのミニプレップは96サンプル処理が可能なキットを用いて行い、各クローンのGFP-STXBP1の発現量を評価後に、抽出したDNAを混合して配列決定を行うこととした。その際には、計画したショートリードとロングリードシークエンスの利点を生かした変異体の配列決定が可能である。 2.変異体発現ベクターライブラリの作製 計画通り、Diversify PCRランダム突然変異誘発キット(タカラバイオ)を用いてランダム変異導入を行った。どの程度の変異が入るかの確認を含めて、まず20クローンを単離し、このクローンをトランスフェクションしてGFP蛍光で安定性が評価できることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していた発現ベクターライブラリとして多クローンの混合状態でプラスミドDNAを抽出してトランスフェクションを行う方法では、個々のクローンだけが挿入された細胞を分取するのが困難であることがわかり、計画変更を余儀なくされている。
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Strategy for Future Research Activity |
ランダム変異体を作成し、個々のクローンのDNAを入手する際には、96サンプル処理が可能なキットを用いてスループットを上げる。ここの細胞のGFP-STXBP1の発現量の評価は、フローサイトメトリーではなく、プレートリーダーで行うことで、スループットを上げる。
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Causes of Carryover |
計画の修正によって進捗が遅れており、そのため次年度使用顎が発生した。修正した研究手法は確認できており、第2年度に挽回する計画である。プラスミドDNA抽出と細胞培養、およびショートリードとロングリードシークエンスによる配列決定に使用予定である。
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