2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of a Evaluation Support System for Strength of Pelvic Floor Muscle Based on Machine Learning of Ultrasound Image Database
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22K19639
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉田 美香子 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40382957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑名 健太 東京電機大学, 工学部, 准教授 (00593055)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 経会陰超音波画像 / 骨盤底筋機能 / 尿失禁 / 前立腺全摘除後 / 画像処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、多量の経会陰超音波画像データをもとに機械学習により骨盤底筋機能を自動評価するソフトを開発すること、骨盤底筋機能の結果をもとに尿禁制の回復の見込みを提示するシステムを作る。 骨盤底筋機能を自動評価するソフトの開発においては、女性において尿失禁の重症度と関連が指摘されている「恥骨-直腸肛門角距離」を計測できるように、恥骨と直腸肛門角を追跡するために7つのアルゴリズムについて、画像が鮮明・不鮮明、骨盤底筋の収縮が強い・弱いの組み合わせの4つの画像を用いて、追跡の可否と画像処理のリアルタイム性について検討した。追跡の難易度が最も高い画像が不鮮明で骨盤底筋の収縮が強い画像においても、Kernelized Correlation Filter(KCF)が骨盤底筋の安静時から収縮時までの恥骨と直腸肛門角を最も精度よく追跡することがでできた。また、画像処理時間は動画の長さとほぼ同じであり、そのほかの6つのアルゴリズムに比較しても、フィージビリティの観点で優位性が高い手法と考えられた。その後、この手法を用いて、経会陰超音波画像データ40枚について、「恥骨-直腸肛門角距離」を追跡、計測した。安静時から収縮時の「恥骨-直腸肛門角距離」の短縮率は、経会陰超音波画像を用いた骨盤底筋トレーニングの経験豊富な指導者が評価した主観的な骨盤底筋機能により異なることが明らかとなり、「恥骨-直腸肛門角距離」の短縮率が、指導者の主観的評価を反映する骨盤底筋機能の指標であることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既に取得していた大量の画像があること、女性の経腹超音波画像での骨盤底筋機能を開発する際に追跡するアルゴリズムの手法候補を絞ることができ、その手法が恥骨・直腸肛門角の追跡においても利用可能であったため、ここまでの研究は比較的順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、骨盤底筋機能の評価の指標として候補に挙げている3指標について、指標の特徴点を追跡し指標の自動計測ができるか、恥骨・直腸肛門角も含めて、そのほかの特徴点を画像上に自動で検出する手法を検討する。 その後、骨盤底筋リハビリテーション外来で蓄積された尿失禁量や尿禁制(失禁がない状態)獲得までの日数などの大量データも組み合わせ、尿禁制の回復の見込みを提示するシステムを作成する。
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Causes of Carryover |
骨盤底筋機能の評価システムの開発に技術的な大きな問題が現時点では出ず、研究者間の対面でのミーティングや新たな画像取得を目的とした調査の必要がなかったため。 2023年度に計画している自動評価ソフトの実施可能性の検証のための、エキスパートと新人の指導者が取得した画像での自動評価ソフトの計測比較において、当初予定している数より多いエキスパートと新人を確保し、実施可能性の検証を行う予定である。
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