2022 Fiscal Year Research-status Report
地球環境における複数問題複数スケールの同時解決の基盤となるモデリング手法の開発
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22K19880
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
石井 励一郎 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (40390710)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | GHG排出量の推移 / 人口の推移 / 大陸間国間比較分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は主に本研究の骨格となるモデルを構築するための基礎情報の収集と整理、および、本研究の基本アイデアを関連する国際会合での発表、世界の研究事例の情報収集および参加者との意見交換をおこなった。 基礎情報の収集と整理: 人間活動に関するパラメーターの内、広域での時空間の比較ができるデータベースを特定、空間スケールごとに全世界では大陸、国別、日本については都道府県別でGHG排出量、エネルギー使用量、人口を整理し、これらは最長で1950年以降約70年分のデータが利用可能となった。自然環境に関するパラメーターでは、植生被覆(森林、草地など)のデータが1980年以降で概ね均質な情報として整理できた。とくに上記の人間活動に関するパラメーター間で相関分析したところ、[GHG排出量/人口]は全期間を通じて全大陸で増加しているが、その増加率は大陸間で大きく異なり、アジア、アフリカでは[GHG排出量/人口]の増加は低いが、人口の増加率が高いために総排出量が増加していることなどが明確となった。一方、国間で[GHG排出量/人口]を比較すると、既存の指標であるエコロジカル・フットプリント(EF)と同様の傾向を示すことがわかったので、EFと関連付けられている他の自然環境のパラメーターのデータベースの整理に着手した。 本研究の基本アイデアを関連する国際会合での発表と情報交換:英国で開催された研究集会”Global Tipping Point”(2022年9月)において、本研究の基本アイデアとその背景となる問題について整理し発表し、参加の関連分野の研究者から多くのコメントと、関連する研究動向についての情報を得た。とくにIIASAて進められているヨーロッパを対象とした人間活動下の自然資本の持続性に関する観モデリング研究事例は参考になることがわかり、継続的にコンタクトをとることになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年10月以降研究代表者の家族に健康上の問題が生じたため、2022年度の研究に当てられる時間が減少し、モデル自体の開発が少し遅れているが、状況は改善したため2023年度以降は従来の研究時間とペースを確保できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究に用いることを想定していた、長期間で地域間の定量的な比較が可能なデータがおおよそ確保、整理されたが、参照できる項目と期間にはばらつきが認められたため、(外部を想定しない)全球でのモデリングのための要素と初期条件を決める作業の再検討を行う。
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Causes of Carryover |
研究計画の進捗に少し遅れが生じ、作業内容を変更することで当初予定していた計算機の購入を次年度に延期することとした。また当初予定していた国際学会への参加が日程の関係で困難となり、別予算で参加を予定していた会合で本研究の発表の機会を得ることができたため、旅費の支出の必要が減じた。
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Research Products
(1 results)