2023 Fiscal Year Annual Research Report
複数組織の異種界面接合の科学的理解と運動器モデルの生体外構築
Project/Area Number |
22K19918
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松崎 典弥 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (00419467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 浩 弘前大学, 医学研究科, 教授 (20274748)
下村 和範 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (40755998)
宮川 繁 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70544237)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | 異種界面 / 複合組織 / 運動器 / 組織工学 / バイオプリント |
Outline of Annual Research Achievements |
臓器・器官は複数組織の集合体であり、異種類の組織が界面で接合し、全体として機能を発現している。運動器は、筋や腱、血管、脂肪、間接、骨などの集合体であり、骨や軟骨、筋、腱など、各組織の構築と機能はこれまで報告されてきたが、これらを異種界面で接合し、機能する運動器として構築した研究は少なく、骨-筋、骨-腱など報告例はわずかしかない。申請者は、人工腱統合バイオプリント法を考案した。これにより、様々なファイバー組織を人工腱に結合することで異種組織を安定に接合することが可能になる。本年度は以下の研究を実施した。 「運動器モデルと生体運動器の界面接合の解析と科学的理解」:本年度は、構築した運動器モデルと実際の生体運動器の各組織の界面接合を比較した。特に、腱-筋の接合面を共焦点レーザー顕微鏡や走査型電子顕微鏡で観察した。骨格筋細胞が腱部位にも入り込み、ECMを産生することで連続した接合面が確認された。 「異種界面接合技術による臓器・器官の生体外構築と機能評価」:昨年の知見を基に、他の器官構築として「筋-脂肪」の接合組織の構築に取り組んだ。筋ファイバーと脂肪ファイバーを作製して酵素を用いて化学的に界面を接合した。脂肪細胞は安定に存在していたが、骨格筋細胞が脂肪組織に入り込んでいる様子が共焦点レーザー顕微鏡観察より確認された。新たな異種界面として筋-脂肪を有する組織構築の可能性が示された。 以上より、本年度も予定通り研究を進めることができた。
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Research Products
(15 results)