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2022 Fiscal Year Research-status Report

Exploring the processing of Japanese compound verbs in Japanese native speakers and Chinese-Japanese late bilinguals

Research Project

Project/Area Number 22K20032
Research InstitutionSophia University

Principal Investigator

姚 一佳  上智大学, 言語科学研究科, 研究員 (20962989)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2024-03-31
Keywords複合語処理 / 閾下プライミング / 閾上プライミング / 母語処理 / 第二言語処理
Outline of Annual Research Achievements

2022年度は、『現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)』から選択された複合動詞260語について、日本語母語話者を対象として、質問紙調査法を用いてその主観的出現頻度(日常どのぐらい見慣れているか、何歳頃から使い始めたか)と、意味的透明性(複合動詞とその構成要素の意味的関連性の強さ)とを調査し、刺激統制のためのデータベースを作成した。
具体的には、下記の二つの課題それぞれに対して次のような成果が得られた。
(1) 課題1: 複合動詞の客観的頻度と主観的頻度の関連性の解明 客観的頻度として、BCCWJから目標項目である複合動詞260語のトークンベース頻度(複合動詞とその構成要素の表層形の頻度とレンマの頻度)、タイプベース頻度(複合動詞の形態素ファミリーサイズと形態素ファイミリーの総出現頻度)をマイニングした。主観的頻度として、対象語の親密度と習得時期に対する日本語母語話者の主観的評定値を調査した。分析には、まず、ピアソンの積率相関係数を用いて、二つの主観的評定値の関連を明らかにした。次に、線形回帰を用いて、主観的頻度に対する評定値に対する客観的頻度影響を明らかにした。
(2) 課題2: 複合動詞の語彙特性データとword2vecによって学習された単語のベクトル空間表現との関係の解明 まず、複合動詞の語彙特性データとして、意味的透明性に対する日本語母語話者の主観的評定値を調査した。次に、word2vecを用いて、対象語の意味ベクルトを獲得し、対象語と分散表現の類似度が高い語を抽出した。そして、上記の両手法で作成されたワードリストの一致率を比較し、日本語の複合動詞におけるword2vecの有用性を検討した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

申請時の研究計画では、語彙特性調査、閾下プライミング課題と閾上プライミング課題をそれぞれ、令和4年度において母語話者を対象として、令和5年度において学習者を対象として行い、母語話者と学習者の閾下条件と閾上条件における複合動詞の処理方式を明らかにする予定であった。しかしながら、冬休みおよび春休みを挟んだため、当初の予定より、語彙特性調査は時間がかかった。
現在では、母語話者を対象とした語彙特性調査は終了した。令和5年度は、学習者を対象とした語彙特性調査、閾下プライミング課題と閾上プライミング課題を実施することとした。母語話者を対象とした語彙特性調査の結果を解析することにより、選出した刺激語には偏りがなく、行動実験にふさわしいことを確認できた。また、実データの解析結果を学会や国際論文誌にて発表予定であることからも、おおむね順調に進捗していると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

まず日本語学習者を対象とした語彙特性調査の実施から開始する。その後、閾下プライミング課題と閾上プライミング課題を日本語母語話者と日本語学習者を対象として実施する。行動実験で得られたデータを線形混合効果モデルにより分析し、結果を比較する。また得られた成果について国内外の学会や国際論文誌での発表を目指す。

Causes of Carryover

冬期休暇と春期休暇での実験参加者を募ることの困難さから母語話者を対象とした閾上プライミングと閾下プライミング実験を進めることができていないため、46万5千円の次年度使用額が生じた。それに合わせて、令和5年度の実験スケジュールを下記の通り調整する。
(1)前年度繰越金を執行し、母語話者を対象とした閾上プライミングと閾下プライミング課題を実施する。
(2)本年度分の交付金を執行し、学習者を対象とした語彙特性調査、閾上プライミングと閾下プライミング課題を実施する。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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