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2022 Fiscal Year Research-status Report

介護施設での行動コンサルテーション実施手順の効果:BPSD対応技能への効果もあわせて

Research Project

Project/Area Number 22K20330
Research InstitutionNational Cardiovascular Center Research Institute

Principal Investigator

石川 愛  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 心理療法士 (10962475)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2024-03-31
Keywordsコンサルテーション / 応用行動分析 / BPSD / 認知症 / 介護施設
Outline of Annual Research Achievements

わが国の介護施設における認知症の行動・心理症状(BPSD)への対応として,本研究では,介護施設でのBPSD事例に対して,①申請者らが開発した応用行動分析の立場から行うコンサルテーション(行動コンサルテーション)手順の適合性と有効性の検討と,②本手順による職員のBPSD対応技能への効果検証を行うことを目的としている。
2022年の秋に本研究費の交付が決定したが,研究期間の前半である2022年度は,COVID-19の影響が大きく研究の進捗が遅れた。具体的には,研究協力機関の介護施設では感染予防のための各種対応で研究協力者(施設職員)の業務が激増し,さらにCOVID-19により欠勤を余儀なくされる職員も多く,日常業務もままならないほどに現場が逼迫した。そのため,研究再開の目途がつくまで研究を一時中断する必要性が生じた。なお,感染拡大防止に伴い各施設で外部者の出入が制限されていたが,そのような中でも研究を遂行できるよう,手続きの中心である職員へのコンサルテーションについて,Zoom等での遠隔実施も検討した。しかし,介護施設でのwi-fi環境や対応できる職員の体制も十分ではないことから実現には至らなかった。
当該年度は予定通りに研究が進められない状況ではあったが,何とか3事例に対する研究実施及びデータ収集を終えることができた。また,それらの事例では,行動コンサルテーション手順の適合性及び有効性について,概ね望ましい結果が得られている。
COVID-19による制限が緩和されてきている2023年度は,当初の予定に近い状態で研究を進められるものと予想されるが,前半の2022年度の研究の遅れがあるため,研究期間の延長も視野に入れて今後の研究を進めていくこととする。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2022年度は,COVID-19の影響が大きく,研究協力の内諾を得ていた介護施設においても,感染拡大及び予防の観点から研究実施を一時中断する必要性があった。
このような状況下で,研究の進捗は当初の予定よりも遅れてはいるが,現時点では3事例に対する研究実施及びデータ収集を終えることができた。また,それらの事例は概ね申請者らが開発した行動コンサルテーション手順に沿って実施でき(適合性),各事例でのBPSDに関する問題も解決に至り(有効性),望ましい結果が得られている。
しかし,感染拡大防止に伴う各施設での外部者の出入制限により,研究手続きの中の独立した観察者によるデータ収集(観察データの信頼性の確認のため)の実施が難しく,この3事例についてはその部分の手続きを除いての実施となった。

Strategy for Future Research Activity

現在までの進捗状況に示したように,現状ではCOVID-19の影響を受けて研究の進行が遅れている。また,後半である2023年度は,本研究の目的である「申請者らが開発した行動コンサルテーション手順の適合性と有効性の検討」に加えて,「本手順による職員のBPSD対応技能への効果検証を行うこと」も進めていく必要がある。
幸いなことに,先々月頃からは,COVID-19に伴う制限が大幅に緩和されたとの報告が複数の研究協力機関からあり,今後は当初の予定に近い状態で研究を進めていけるものと予想される。また,データの信頼性の確認のためにも前述の独立した観察者によるデータ収集の手続きは重要であり,こちらの手続きも再開した上でさらに多くの事例で研究実施を進めていく。さらに,本研究の2つ目の目的も含めた研究実施や,本研究で得られた知見の学会発表等も行っていく予定である。なお,2022年度の研究の遅れがあるため,研究期間の延長も視野に入れて今後の研究を進めていくこととする。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由としては,COVID-19の影響による研究の遅れと手続きの一部(独立した観察者によるデータ収集)を除いての実施が,大きな要因である。
現在は,COVID-19に伴う制限が大幅に緩和されてきていることから,今後は当初の予定に近い状態で研究が進行できるものと予想され,その際の物品費や旅費そして研究補助人件費に加え,研究協力機関への謝礼等として使用予定である。また,データの信頼性の確認のためにも前述の独立した観察者によるデータ収集の手続きは重要であり,こちらの手続きの再開に伴う研究補助人件費も必要となる。さらに,本研究で得られた知見の学会発表等も行う予定であり,その際の旅費等にも使用する。

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Published: 2023-12-25  

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