2023 Fiscal Year Annual Research Report
Tri-scan強調画像を用いた膀胱内視鏡における膀胱腫瘍セグメンテーションシステム
Project/Area Number |
22K20509
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
牟田口 淳 九州大学, 大学病院, 助教 (80961929)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | bladder cancer / segmentation / artificial intelligence / cystoscopic image / image processing |
Outline of Annual Research Achievements |
膀胱癌は経尿道的膀胱腫瘍切除術後の再発が多い。その理由として、腫瘍の見落としや、不十分な腫瘍切除が原因となる。腫瘍検出技術として用いられるnarrow band imagingやアミノレブリン酸を用いた光力学診断の精度は、検者に依存するため、より客観的なシステムが必要である。そこで我々は、人工知能(AI)を用いたセグメンテーションシステムに着目している。一般的に、学習する画像が多ければAIの精度は改善するが、一つの施設のみで多くの画像を収集することは困難である。そこで我々は、AIのアルゴリズムと学習する画像を改良することでセグメンテーションの精度がより改善するかを検証した。 学習する画像の改良方法として、画像処理技術を用いてオリジナル画像からTri-scan強調画像を作成した。AIのアルゴリズムは拡大カーネルを用いることで、オリジナル画像から異なる特徴を抽出する改良を行った。これらのAIアルゴリズム改良と画像処理技術を組み合わせることにより、従来の手法より精度は改善することが得られた。 続いて、動画での腫瘍検出も試みている。動画での腫瘍検出の課題としては、腫瘍に焦点がある程度合っている場合は静止画と同程度の精度が得られるが、腫瘍に焦点が合っていない場合は精度が低下してしまう点である。これらの課題に対しては、今後、オプティカルフローやテンプレートマッチングなどを用いた物体追跡の手法を用いて精度が改善を試みる。 また、同時に腫瘍を手術中に検出するリアルタイム診断支援システム構築を行った。
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