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2023 Fiscal Year Research-status Report

5-ALA、リピッドバブルおよび低強度超音波を併用した音響力学療法に関する基礎的検討

Research Project

Project/Area Number 22K20615
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

横江 祈  鳥取大学, 農学部, 特命助教 (30953161)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2025-03-31
Keywords超音波 / 音響力学療法 / 5-ALA / リピッドバブル
Outline of Annual Research Achievements

超音波と5-アミノレブリン酸(5-Amino levulinic acid: 5-ALA)の併用による音響力学療法(Sonodynamic therapy: SDT)は、がんに対する局所療法として注目されている。申請者は、マイクロバブル製剤であるリピッドバブル(Lipid bubbles: LBs)、5-ALAおよび低強度超音波(Low-intensity ultrasound: LIUS)を併用することにより、有効性の高いSDTを開発することを着想した。本研究では、5-ALA、LBsおよびLIUSを併用したSDT(5-ALA-LBs-SDT)の抗腫瘍効果に関する基礎的検討を実施した。令和5年度では、マウス乳癌細胞株であるEMT-6を96well plateに播種し、5-ALAを添加した後に液面に超音波プローブを設置し、超音波を照射した。LBsを添加した群では5-ALA-SDT群よりも細胞生存率が低下しており、LBsの併用により5-ALA-SDTの抗腫瘍効果が増強されることが示唆された。マウス結腸癌細胞株であるcolon-26に対して同様の手技を実施したが、実験結果にはばらつきが認められており再現性の確保には至らなかった。colon-26では細胞生存率がウェル内の腫瘍細胞密度に影響されるような傾向があるため、96-well plateに播種する細胞密度を階段的に変化させることで、最適な実験条件の探索を進める方策である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の計画では、令和5年度にEMT-6およびcolon-26に対するin vitro系の評価を終える予定であった。しかし、超音波を用いたin vitro系の実験結果はかなりばらつきが大きかった。再現性を得るための装置セッティングの構築、手技の洗練にかなりの時間を要し、何度も繰り返しの実験が必要となった。そのため、研究進捗は当初の予定よりも遅れており、補助事業期間延長申請を行うに至っている。

Strategy for Future Research Activity

令和6年度は、EMT-6およびcolon-26を用いたin vitro実験系を遂行する。具体的には、colon-26に対してLBsを併用することによる5-ALA-SDTの抗腫瘍効果の増強が生じるかを確認する。さらに、両細胞において細胞死にROSの関与やアポトーシス経路の活性化があるかを評価する。続いて、犬の自然発祥がん由来の腫瘍細胞株に対して同様の実験を行い、獣医療への発展の足がかりにすることを目標とする。

Causes of Carryover

前述したように令和5年度は研究進捗に遅れが発生した。さらに、私生活面で家庭環境の変化があったことにより研究時間の確保が難しく、補助事業延長申請を行なった。そのため、令和6年度に持ち越し予算が生じている。令和6年度では、主に未実施であるcolon-26を用いたin vitro実験、細胞死メカニズム探索およびin vivoの予備実験に使用する消耗品の購入のために経費を使用する予定である。また、実験の進捗によっては、学会参加費や論文投稿費用にも使用する。

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Published: 2024-12-25  

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