2023 Fiscal Year Annual Research Report
Search of natural compounds for prevention age-related disease due to inhibition the formation of Advanced Glycation End-products, and synthesis of related derivatives.
Project/Area Number |
22K20730
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
中嶋 圭介 崇城大学, 薬学部, 助教 (50964441)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 終末糖化産物 / プレニル誘導体 / ELISA / 抗CMLモノクローナル抗体 / 抗CMAモノクローナル抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは先の検討において、ホップ由来終末糖化産物(AGEs)生成抑制活性(以下、活性)化合物である7種のプレニル関連化合物を単離・構造決定し、特にキサントフモールD(以下、XHD)に終濃度1 mMにおいてCMAの生成阻害活性を確認した。一方、XHDはラセミ体として単離されていたため、キラルカラムを用いた光学分割を行い、2つの鏡像異性体XHD1, D2を得た。その後改良モッシャー法を用い、XHD1, D2の絶対立体構造をそれぞれS, R体であると決定し、それぞれの活性を測定した。その結果、どちらかの鏡像異性体に阻害活性が偏ることなくラセミ体(XHD)と同程度であることを明らかにした。今回検討したホップから得られた知見、および先行研究のイカリソウに含有される活性成分の化学的知見から、活性化合物の母核においてフェノール性水酸基、特にカテコール基の存在が活性発現に重要であり、プレニル基は結合することでその活性を強める補助的な役割を担う可能性が示唆された。そこで、エキスの活性が強く、フェノール性水酸基を高含有していると報告のあるノブドウ果実に注力し、活性を指標とした化合物の単離・構造決定、および活性の検討を行った。その結果、ノブドウ果実より活性化合物を7種単離・構造決定し、それら活性成分についてHPLCを用いた一斉分析法を開発した。また、ノブドウ果実中でも特に含有量が高く、活性も強力であった(-)カテキンの効率的な単離・精製法を確立できた。今後はプレニル基の活性寄与度を明らかにするために、今回得られたノブドウ由来の(-)カテキンを主原料として、プレニル基を導入することで活性にどのような影響があるのか検討する予定である。
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