2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a mouse model analysis system to understand the breakdown of tissue function due to microvascular network abnormalities
Project/Area Number |
22K20744
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
小河 穂波 宮崎大学, 医学部, 助教 (30813290)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 微小血管網 / 3次元構造解析 / マウスモデル / 老化 / 腎肥大 / 皮膚毛細血管網 / ぺリサイト |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス皮膚における3次元毛細血管網の定量的評価系に関して、マウス耳介皮膚を用いて血管内皮(CD31)、ぺリサイト(Desmin)、血管平滑筋(αSMA)に対する蛍光免疫染色を行い、αSMA-CD31+血管に対して血管網密度、およびぺリサイトの形状と存在比をImageJによって解析する実験系を立ち上げた。また、生活習慣病は、心機能が保たれた心不全モデル作製法として確立された高脂肪食負荷+一酸化窒素酵素抑制負荷(Nature 568:351,2019) で誘導を行い、体重と血圧の顕著な上昇、および、腎臓の優位な肥大が生じることを確認している。一方で報告にあるようなHFpEFは再現されなかった。生活習慣病誘導マウスの耳介皮膚では毛細血管の密度低下が生じることが統計学的解析によって分かってきている。加えて、ぺリサイトと血管内皮細胞を蛍光免疫染色により、ぺリサイトには血管壁に密着するように扁平な形状のものと、複数の血管を跨いで細胞質を伸ばす比較的立体的な形状のものがあることが分かってきた。毛細血管が連続していない場所も見つかっている。今後、このようなぺリサイトや血管の形状分類を進め、加齢および、生活習慣病誘導マウスにおいて増加もしくは減少するぺリサイトの形態変化や毛細血管網の密度低下を統合し、評価基準の設定に使用していく。一方、Cre遺伝子の発現誘導により時期組織特異的にColl4a1およびa2を欠損させることで血管構築機序の破綻を誘発可能なColl4 a1/a2のFloxマウスを熊本大学動物資源開発研究施設と協力で作製し、現在、floxホモ個体を得ている。タモキシフェン投与によってCre遺伝子発現を誘導できるトランスジェニックマウスとの交配を進めるために、本学へのマウス導入申請を進めている。
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