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2022 Fiscal Year Research-status Report

尿路結石における潜在的腎機能障害の画像的解析とデルタラジオミクスによる特徴量抽出

Research Project

Project/Area Number 22K20936
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

早稲田 悠馬  東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 講師 (10759559)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2024-03-31
Keywords上部尿路結石 / 腎機能障害
Outline of Annual Research Achievements

上部尿路結石症に対する経尿道的尿路結石砕石術を実施した計1904件のうち、ドレナージ治療費実施で、術前後のeGFR値を有し、術前に造影CT皮髄相が撮影された44例を対象に解析を行った。腎盂尿管以降部を除く、腎盂結石のみの症例は除外した。対象のうち27例(61%)が水腎を有しており、治療待機期間の中央値は54日であった。
造影CT撮影から手術介入までの待機期間と、術前後のeGFR回復率の関連を調べたところ、水腎形成のない症例では回復率±0%/月と横ばいであったのに対し、水腎形成症例では-6%/月と待機するほど、術後のeGFR回復を得られないとの結果を得た。7例(16%)が25%以上のeGFR回復を得たが、eGFR25%以上の回復を予測する治療待機期間閾値は40日であった。
造影CT皮髄相における、腎皮質造影CT値は左右分腎機能を表すことをこれまでに示してきたが、尿路結石嵌頓症例においても腎機能障害を反映しており、5段階水腎症グレードに比して、eGFR25%以上の回復の予測能が良好であった。
患側皮質腎血流低下群(皮質CT値割合46.5%未満)ではeGFR回復率-27%/月と待機期間の延長により早期に腎障害が進行する一方、血流維持群ではeGFR-5%/月と腎障害の進行は比較的緩徐であることが示された。
これらより、尿路結石嵌頓による腎機能障害を回避するには診断後40日以内の治療介入が望ましいこと、特に水腎があり患側腎皮質の血流低下を呈している症例ではより早期の治療介入が必要であることが示された。これら結果は、本年度の本邦泌尿器内視鏡学会で発表予定であり、海外学会での報告、英文雑誌への投稿を目指している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

腎機能障害の経時的進行と、造影CT皮髄相における腎皮質CT値が示すところの分腎機能が相関を有すことを示すことができた。適切な治療介入時期についても、データの解析により算出できる見込みが立っており、追加解析により有益な知見を得られるものと考えている。

Strategy for Future Research Activity

5段階水腎症グレードより、造影CTを用いた腎皮質血流量の方が、腎機能障害の進行度合いを正確に反映することが示された。差分画像から画像的特徴量を抽出するデルタラジオミクス解析も障害の進行および障害からの回復の評価に有用と考えており、治療前後の画像を有する症例を抽出中である。

Causes of Carryover

当初は2023年3月に欧州泌尿器科学会参加予定であったが、他研究の発表の場を2023年5月の米国泌尿器科学会で得たために、次年度での海外学会参加となった。いずれも尿路結石症に対する経尿道的治療について最新の知見が披露される場であり、情報の収集という目的では大差はなく、目的は達成されている。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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