• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

歯周病および歯周病原細菌量と咀嚼機能の変化が糖尿病へ及ぼす影響:五島コホート研究

Research Project

Project/Area Number 22K20996
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

大平 真之  長崎大学, 病院(歯学系), 医員 (70963255)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2025-03-31
Keywords歯周病 / 唾液 / HbA1c
Outline of Annual Research Achievements

歯周病と糖尿病には双方向性の因果関係があり、歯周病は糖尿病進行の危険因子であると考えられている。歯周病が血糖コントロールに影響を与える理由として、歯周ポケットを介した炎症、歯周病原細菌および咀嚼機能の低下が3大因子として指摘されている。しかし、これら因子と糖尿病進行との関連性を網羅的に検討したコホート研究はない。研究代表者らが長崎県の離島である五島市住民を対象に予備的に行った横断研究では、これらの因子の中で咀嚼機能がHbA1c値と関連していることが示唆された。そこで本研究では、このコホートを対象とした縦断研究を行い、歯周組織の炎症、唾液中の歯周病原細菌量および咀嚼機能が、血糖コントロールや糖尿病の発症に及ぼす影響を解析する。これらの因子と血糖コントロールとの関連が明らかになれば、歯周病および糖尿病の治療法の改善に役立つことが期待される。
2022、2023年度は、長崎大学が長崎離島医療研究所と連携して実施している、五島検診に参加した。2023年度は2018年度と同じく二次離島(奈留島)にて検診を実施した。参加者から全身に関連する項目と併せて、歯周炎および咀嚼機能に関連する項目を測定した。同地域で、2017年度には医科・歯科検診および唾液採取を実施しており、これらの検診結果を用いて、歯周組織の炎症、唾液中の歯周病原細菌量および咀嚼機能がHbA1cの上昇や糖尿病の発症に影響を及ぼすかを縦断研究で解析する。
2017年度に採取した唾液を用いてPCRを行い、歯周病原細菌を定量した。医科歯科検診とこれら細菌量のデータを用いて重回帰分析を行った結果、咀嚼機能がHbA1c値に有意に関連する可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2023年度に、長崎大学が長崎離島医療研究所と連携して毎年実施している、五島での医科歯科検診に参加した。2023年度は2018年度と同じく二次離島(奈留島)にて検診を実施した。全身に関連する項目(身長、体重、血液検査(HbA1c値、空腹時血糖、CRPレベル))と併せて、歯周炎(智歯を除く全歯牙のプロービング値(PPD)、クリニカルアタッチメントレベル(CAL)、プロービング時の出血(BOP)、Debris 指数(DI)、Calculus指数(CI))および咀嚼機能(現在歯数、天然歯における機能的咬合単位(n-FTU)、固定性補綴物も含む機能的咬合単位(nif-FTU)、可撤性義歯も含む機能的咬合単位(total-FTU))に関連する項目を測定した。2023年度は唾液採取可能であったが、人員不足が原因で十分な唾液サンプルが採取できなかった。HbA1c値と唾液中の歯周病原細菌の関連を調べるため、唾液中の歯周病原細菌の評価は必須であり、これが本研究計画の遅延につながっている。

Strategy for Future Research Activity

2024年度は充分な人員を確保した上で、参加者からの唾液採取を行う。参加者からの唾液サンプルを用いてリアルタイムPCR法を行い、歯周病原細菌(Porphyromonasgingivalis、Aggregatibacter actinomycetemcomitans)および総細菌量を測定する。2017、2022年度に検診を実施した一次離島にて検診を実施する予定である。全身に関連する項目(身長、体重、血液検査(HbA1c値、空腹時血糖、CRPレベル))と併せて、歯周炎(智歯を除く全歯牙のプロービング値(PPD)、クリニカルアタッチメントレベル(CAL)、プロービング時の出血(BOP)、Debris 指数(DI)、Calculus指数(CI))および咀嚼機能(現在歯数、天然歯における機能的咬合単位(n-FTU)、固定性補綴物も含む機能的咬合単位(nif-FTU)、可撤性義歯も含む機能的咬合単位(total-FTU))に関連する項目
を測定する。
2017、2022年度に同じ一次離島(福江地区)にて、2018、2023年度に同じ二次離島にて医科歯科検診を実施しており、歯周組織の炎症、唾液中の歯周病原細菌量および咀嚼機能がHbA1cの上昇や糖尿病の発症に影響を及ぼすかを縦断研究で解析する。
また、一次離島と二次離島の解析結果を比較することで、地域の特性に応じた因果関係を明らかにできる可能性がある。

Causes of Carryover

理由:2023年度は人員不足が原因で、参加者から十分な唾液サンプルが採取できなかった。次年度にOMNIgeneを用いた唾液採取を持ち越しとする。
計画:2024年度は充分な人員を確保した上で、参加者からの唾液採取を行う。参加者からの唾液サンプルを用いてリアルタイムPCR法を行い、歯周病原細菌(Porphyromonasgingivalis、Aggregatibacter actinomycetemcomitans)および総細菌量を測定する。
2017、2022年度に同じ一次離島(福江地区)にて、2018、2023年度に同じ二次離島にて医科歯科検診を実施しており、歯周組織の炎症、唾液中の歯周病原細菌量および咀嚼機能がHbA1cの上昇や糖尿病の発症に影響を及ぼすかを縦断研究で解析する。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi