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2022 Fiscal Year Research-status Report

腫瘍性骨破壊の表現型を決定する免疫学的機序

Research Project

Project/Area Number 22K21058
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

高畑 惣介  大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (90964875)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2024-03-31
Keywords口腔腫瘍 / 骨破壊 / IL-7 / RANKL / 破骨細胞 / CD4
Outline of Annual Research Achievements

異なる骨吸収型を示す腫瘍におけるT細胞サブユニットの分布と比較
マウスモデルの腫瘍の遺伝子量を定量的PCRを用いて比較し、Tリンパ球全体マーカーであるCD3は浸潤型骨吸収モデルにおいて多く認め、その中でもCD4陽性およびCD8陽性Tリンパ球が多く認められることが示唆された。また腫瘍内におけるCD4、CD8およびFOXP3陽性T細胞の量的比較を行うため、多重染色法を用いたマルチカラー解析を行った。CD4陽性T細胞では約7割、CD8陽性T細胞では約12%そしてFOXP3陽性T細胞では約10%のRANKL産生を認めた。その一方、いずれの細胞でも約70-90%にIL-7受容体の発現細胞を認めたが、RANKL産生との強い関係性は認められなかった。 RANKLを発現しているCD4陽性細胞が腫瘍内のどこに存在するのか検討するために、浸潤型マウスモデル腫瘍浸潤先端部の骨吸収を認める部位での組織切片(連続切片)にて蛍光二重染色、TRAP染色およびHE染色を行なった。 TRAP陽性細胞に接するような位置にCD4陽性RANKL陽性細胞を認めた。腫瘍浸潤先端部においてRANKLを発現するCD4陽性T細胞が異常な骨吸収を示す破骨細胞の分化に関与している可能性が示唆された。腫瘍でのCD4陽性リンパ球のサブセットをそれぞれの転写因子を目的遺伝子として定量的PCRを用いて発現量を比較した。Th17では低浸潤型マウスモデルにおいて高く発現する傾向が認められた。一方、Th1とTh2では高浸潤型マウスモデルで有意に高い発現を認めた。
以上から腫瘍浸潤先端部にCD4陽性RANKL陽性T細胞が存在し、破骨細胞前駆細胞に作用することで異常な骨吸収を示す破骨細胞への分化を促進させており、また骨吸収に関与しているRANKL陽性CD4陽性T細胞はTh1である可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

マウスモデルにおける破骨細胞とT細胞の関係を明らかにしている

Strategy for Future Research Activity

今後は顎骨に発生した口腔扁平上皮癌より腫瘍細胞・T細胞を単離し、腫瘍 細胞から産生されるIL-7レベルやT細胞の特性を骨吸収型ごとに整理し、術前に採取した 末梢血から血中IL-7濃度を測定する。

Causes of Carryover

実験で使用する試薬について、研究室単位で個別に発注するのではなく、大学内で必要な量を一括して購入する方法に変更した結果、当初計画より経費を大幅に節約することができたため、未使用額が発生した。
またコロナ禍にて学会出張がオンラインのみ開催であったことからも学会出張費が発生していないこともあり未使用学が発生した原因と考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 口腔扁平上皮癌の骨病変における細胞性免疫の関与2022

    • Author(s)
      蓑原雅人、宮川和晃、山下翔平、高畑惣介、相川友直、田中晋
    • Organizer
      口腔科学会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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