2022 Fiscal Year Research-status Report
アフリカ圏における障害を有する女性が近親者暴力を被るメカニズムの解明
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22K21146
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
廣瀬 直紀 広島大学, 医系科学研究科(保), 研究員 (40961561)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 障害 / 近親者暴力 / アフリカ / 効果修飾因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
アンゴラ、南アフリカ、ウガンダそれぞれから大規模ヘルスデータであるDemographic and Health Surveyを入手し、解析に向けたデータクリーニング(対象集団の選定、欠損の対処など)を行った。 その結果、各国からの対象者数はアンゴラが7,128名、南アフリカが2,047名、ウガンダが6,918名となった。しかし、アンゴラのデータでは近親者暴力のデータが完全には得られないことが判明し、そのためアンゴラを解析から除外し、結果的に南アフリカとウガンダを対象国としている。その後、データセットから曝露である障害、アウトカムである近親者暴力、さらに共変量を作成し、解析の準備を行った。 当初の予定では4-way Decomposition analysisを用い、共変量を曝露・アウトカムの中間因子と仮定した解析を行う予定であったが、得られる共変量が中間因子でなく、曝露以前に確定する背景因子である可能性を考慮し、より適切な解析を行うために「共変量の有無が、曝露がアウトカムに与える影響をどう修飾するか」というメカニズムに着目し、加法モデルおよび乗法モデルによる効果修飾因子の解析を行った。 その結果、障害の近親者暴力への因果効果を増強・減弱する共変量としていくつかの効果修飾因子が見つかった。 さらに追加解析・感度解析を進めることで結果の妥当性を検証するとともに、発見された効果修飾因子のメカニズムの考察を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
既に予定していた解析の大部分を完了し、残すは追加解析・感度解析および結果の解釈、それらに基づく論文執筆のみである。予定通り本年度中の学会発表・論文投稿を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
いくつかの追加解析・感度解析を行い、その後に学会発表・論文投稿を予定している。
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