2022 Fiscal Year Annual Research Report
A soft biomimetic robotic micro-manipulation system
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22F31357
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新井 史人 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (90221051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHENG XINGWEN 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2022-07-27 – 2025-03-31
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Keywords | 機械力学 / ロボティクス / ソフトメカニズム / アクチュエータ / 微細作業 |
Outline of Annual Research Achievements |
サイズが小さく,柔らかいものから硬いものまで様々な対象を高速かつ正確に操作することは未だに困難である.人手では作業が困難な微細な作業は,微細作業と呼ばれている.近年,ロボットを知能化,自律化する試みが,国内外で盛んに行われている.また,ロボットの計測(センサ)・駆動(アクチュエータ)技術は大幅に向上しているが,ハードウェアとして,いまだ多くの研究課題を有している.特に,三次元空間での微細作業においては,ロボットの構造や制御に関して課題が多い.例えば,多様な作業を実行するには,作業ツールを使い分ける必要があり,三次元で,精密な位置や力の制御を行って,ツールをたくみに操作することは難しい.そこで,本研究では,生体を模倣して,ソフトながら微細な作業を顕微鏡下で行うことで,ロボットの適用範囲を微細空間に拡大するために必要な,革新的な操作システムをデザインし,制御理論を構築することを目的としている. まずは,作業ツールを使って微細な作業を行うことが可能なソフト・生体模倣マイクロ操作ロボットシステムの基本設計を行った.空気圧駆動による姿勢2DOFと, DCモータ駆動による3DOFを有する位置決め機構をデザインした.また,この機構の先端にとりつけるエンドエフェクタとして,空気圧駆動による把持機構をデザインした.複数の可動指を有し,作業ツールを把持することが可能とした.この可動指は,生体の構造を参考として,ソフトな構造で変形能を有し,空気圧駆動による小型アクチュエータによって変形することを特色とする.この作業指を複数用いて,作業ツールを持ち替えたり,固定する機能を設計した.可動指の基本構造,FEMを用いた構造解析,加工プロセスデザイン,センサ選定,制御系準備を中心に設計を行った.また,3Dプリンタを用いて可動指の加工を行った.実際に試作したプロトタイプによって基本的な動作を確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の基本構想に基づいて,作業ツールを使って微細な作業を行うことが可能なソフト・生体模倣マイクロ操作ロボットシステムの基本設計を行った.特に,エンドエフェクタとして,空気圧駆動による把持機構をデザインし,把持機構に必要となる可動指の基本構造,FEMを用いた構造解析,加工プロセスデザイン,センサ選定,制御系準備を中心に設計を行った.可動指の加工には多くの試行錯誤があったが,さまざまな材料,加工方法,加工装置を比較検討し,実際に3Dプリンタを用いて可動指の加工を行った.加工精度,サイズ,機械特性,変形能などの観点から評価し,実際に試作したプロトタイプでは基本的な動作を確認できたことから,おおむね順調に研究は進んでいると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの設計方針に基づいて,プロトタイプの改良を行い,実際のシステムを製作し,これを微細な作業を行うことが可能な位置決め機構と統合する.可動指は,変形能を有し,アクチュエータによって,角度を調整できるものとする.これが内部の流体圧によって調整可能かを検証する.また,可動指の変形能を評価し,角度調整の精度や再現性を評価する.さらに,可動指の変形を評価するために,センサをとりつけて駆動特性(静的,動的)を評価する.可動指単体ではソフトな変形能を有するが,可動指を複数用いて,作業ツールを把持して固定し,剛性を向上できるようにする.必要に応じて,可動指の構造設計をFEMで繰り返し,作業ツールを固定するために必要な駆動特性を改善する.可動指の表面は,作業ツールが固定できるよう調整する.さらに,実際に作業ツールを用いて,組織を採取する実験を行い,作業ツールにかかる力を評価する.
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