2023 Fiscal Year Annual Research Report
局所 Langlands 対応の幾何化と Scholze--Shin 予想
Project/Area Number |
22KF0109
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今井 直毅 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (90597775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YOUCIS ALEXANDER 東京大学, 大学院数理科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 局所 Langlands 対応 / 志村多様体 |
Outline of Annual Research Achievements |
最近の局所 Langlands 対応の幾何化において Galois 側に現れるのは,Langlands パラメータのモジュライ空間であり,Langlands パラメータのモジュライ空間を理解することは重要な課題である.Alexander Bertoloni Meli 氏と Youcis 氏との共同研究においては,SL_2 型の Langlands パラメータのモジュライ空間を構成し,Weil-Deligne Langlands パラメータのモジュライ空間との関係を調べた.特に,SL_2 型の Langlands パラメータのモジュライ空間から Weil-Deligne Langlands パラメータのモジュライ空間へのJacobson-Morozov 射を構成し,それがある意味で双有理的であることを示した.一方で Jacobson-Morozov 射は全射ではないことも示した.
志村多様体とは,古典的なモジュラー曲線の一般化であり,そのコホモロジーは Langlands 対応を実現すると期待されている.加藤大輝氏と Youcis 氏との共同研究においては,Abel 型の志村多様体の場合に,Kisin によって構成されていた超特殊レベルでの正準整モデルの上に,普遍モチーフのプリズム実現を構成した.これは,Pappas-Rapoport によるシュトゥーカ実現を精密化するものであり,超特殊レベルの場合に Pappas-Rapoport の予想を導く.また Lovering によるクリスタル実現との比較も行い,そのためにプリズム的Fクリスタルに対する,クリスタル de Rham 比較同型を構成した.さらに上で構成したプリズム実現を用いて志村多様体の正準整モデルを特徴づけられることを示した.
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