2023 Fiscal Year Annual Research Report
環境応答と生物間相互作用を考慮した群集の安定性と将来予測
Project/Area Number |
22KJ0152
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
笠田 実 東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(CPD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 個体群動態 / 環境DNA / 生物多様性 / 種間相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、前年度に行った魚類環境DNAのデータベースであるANEMONE DB (https://db.anemone.bio)を利用した魚類群集の解析を行った。また、共同研究として環境DNA及び、データベースの授業が高校生の生物多様性の理解にどのように繋がるかに関して、アンケート調査を行った。さらに生態学の統計モデルのシナリオ分析結果をもとに新たな事業が提案された場合、どのように不確定性を事業可否の判断材料に含めることができるかについて考察し、経済学のリスク回避の考えを援用した複数の判断基準の式を提案した。 研究期間全体の成果としては、実験、理論、野外データ研究を駆使して環境応答と生物間相互作用を考慮した群集の構造変化について横断的に明らかし、生物多様性教育や応用面まで踏み込んで成果を出すことができた。主な成果として、海外ではLeibniz-Institute of Freshwater Ecology and Inland Fisheries (IGB-Berlin)で行った実験室内によってツボカビと動物プランクトンが植物プランクトン群集に相乗的に影響を与えることを見出したこと、実験結果から着想を得た理論研究によって、植物プランクトンが動物プランクトンとツボカビに対して、異なる進化応答を示す場合、本来植物プランクトンを介して間接的な競争関係にあるはずの動物プランクトンとツボカビが、お互いの存在によって、よりよく成長するような協力関係になる状況が起こり得ることを示したことが挙げられる。国内では野外調査データ、環境DNAデータ解析を行い、生物多様性教育の共同研究や、セミナーなどのアウトリーチ活動も行った。研究成果は全て国際学会、国内学会で発表されている。
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Research Products
(9 results)