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2023 Fiscal Year Research-status Report

Ultrasensitive mass sensing utilizing weakly-coupled micro resonators' mode localization, with nonlinear feedback control

Research Project

Project/Area Number 22KJ0428
Allocation TypeMulti-year Fund
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

中村 匠実  筑波大学, 理工情報生命学術院, 特別研究員(DC1)

Project Period (FY) 2023-03-08 – 2025-03-31
KeywordsMEMS / 密度計測 / 静電気力 / 自励発振 / フィードバック制御
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題は,MEMSレゾネータ(MEMS振動子)を用いた微小質量計測にて,超高感度化を可能にする新しい計測原理を提案し,バイオナノセンシングにおける未踏の微小質量計測を実現する,超高感度マイクロセンサの計測原理の提案と開発を研究目的としている.具体的には,自励発振する弱連成バーチャルレゾネータアレイと内部流路を有するカンチレバーを組み合わせた制御手法の提案と実装を行い,計測可能下限質量を明らかにする.令和5年度は,令和4年度に製作した,内部流路を有するステンレスカンチレバーを用いて,粘性計測環境下での超高感度質量計測の実現のため新たな計測原理を構築する必要があるという課題の解決に注力し,単一のレゾネータの性能向上に注力した.
【課題詳細】
密度変化による固有周波数変化から密度計測を行なうためにはレゾネータを加振する必要がある.そのためにピエゾ素子により加振することが一般的である.本研究代表者も令和4年度・令和5年度の半ばまでは,レゾネータと,レゾネータに液体を供給するためのホルダごと加振していた.しかし,ホルダは多数のパーツからなり,複雑な連成系が構成されるため,温度等の環境変化により連成の強さが変わることで,レゾネータの固有周波数が密度変化以外の要因によってシフトしてしまう問題が生じていると明らかになった.
そのため,レゾネータを直接加振する方法として,静電気力による加振方法を利用することとし,装置の設計・製作と密度計測実験を行なった.結果,レゾネータ単体を加振でき,密度による固有周波数変化を正確に検出できることを,強制加振と非線形速度フィードバック制御により励起した自励発振のそれぞれで確認した.これらの成果は,2024年7月にオランダ,8月にアメリカで行われる査読付き国際学会にて成果発表を行う予定である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本来の計画では,令和5年度内に計算機内にてレゾネータの運動を計算し,実体のレゾネータとの連成を行わせることで多自由度化を行うことによる高感度化を実現するバーチャル連成の実装に取り組む予定であった.
また,その中で弱連成にした時に,固有周波数とモードの対応関係が入れ替わるveering現象を考慮する可能性が所属研究グループの先行実験にて示唆されており,実装ののちにその検証に着手する予定であった.
しかし,令和5年度の上半期は先述の,密度変化以外の固有周波数変化を起こす要因を明らかにし,下半期は静電気力による加振を行うための装置の設計,製作と検証実験に取り組んだため,計画に対し遅れが生じた.

Strategy for Future Research Activity

静電気力による加振法の有効性が検証できたため,本来計画していたバーチャル連成の実装を開始しており,令和6年に本来予定していた多自由度化も考慮して実装することで挽回する.
なお,静電気力による加振法を利用したことで生まれた新しいテーマがある.DCバイアス電圧を加えることで,梁の平衡状態が撓んだ状態になり,そこを中心に振動することにより,梁の固有周波数の2倍の周波数で加振した時に固有周波数で梁が振動する係数励振現象が起こることが予想されている.
我々の研究グループのように,MEMSカンチレバーに局所的な電極を組み合わせて係数励振に取り組んでいる研究は確認されておらず,新規性のあるテーマであり,その力学的特性を明らかにすることが期待される.
この実現のための実験に取り組んでいる最中であり,成果がまとめ,2024年度中に論文化する予定である.

Causes of Carryover

2024年度開催の国際学会参加費支出費用を残していたが,学会実施年度にならないと執行できないことが2023年度末に判明したため,物品購入には充てず,2024年度に改めて執行するために繰り越した.

  • Research Products

    (4 results)

All 2024 2023

All Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 4 results)

  • [Presentation] Electrostatic force excitation of a stainless-steel cantilever for density measurement2024

    • Author(s)
      Takumi Nakamura, Hiroshi Yabuno, Yasuyuki Yamamoto, Sohei Matsumoto
    • Organizer
      11th European Nonlinear Dynamics conference 2024 (ENOC2024)
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] Density Measurement Using a Self-Excited Stainless-Steel Microcantilever With Electrostatic Force Actuation2024

    • Author(s)
      Takumi Nakamura, Hiroshi Yabuno, Yasuyuki Yamamoto, Sohei Matsumoto
    • Organizer
      ASME 2024 International Design Engineering Technical Conferences & Computers and Information in Engineering Conference (IDETC/CIE2024)
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] Liquid density measurement using a microchannel stainless cantilever2023

    • Author(s)
      Takumi Nakamura, Hiroshi Yabuno, Yasuyuki Yamamoto, Sohei Matsumoto
    • Organizer
      IUTAM Symposium on Nonlinear dynamics for design of mechanical systems across different length/time scales
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] LIQUID DENSITY MEASUREMENT USING A MICROCHANNEL STAINLESS CANTILEVER2023

    • Author(s)
      Takumi Nakamura, Hiroshi Yabuno, Yasuyuki Yamamoto, Sohei Matsumoto
    • Organizer
      ASME 2023 International Design Engineering Technical Conferences & Computers and Information in Engineering Conference (IDETC/CIE2023)
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2024-12-25  

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