2022 Fiscal Year Annual Research Report
時間分割X線結晶構造解析による鉄硫黄クラスター生合成酵素の触媒反応機構の解明
Project/Area Number |
22J12227
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
國近 航平 埼玉大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | 鉄硫黄クラスター / 生合成 / X線結晶構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
鉄硫黄(Fe-S)クラスターは多彩な生体反応を触媒する無機補因子であり、主に[2Fe-2S]や[4Fe-4S]の形状でタンパク質と結合している。Fe-Sクラスター生合成酵素IscUは、[2Fe-2S]を[4Fe-4S]へと還元的に変換する「クラスター変換反応」を触媒するが、その詳細な触媒反応機構は不明である。申請者はすでにクラスター変換反応の前駆体である[2Fe-2S]結合型IscUのX線結晶構造解析に成功しており、本研究では、この系を利用して反応中間体の解析を行い、その反応機構を調べる。本年度は、結晶内クラスター変換反応に向けたIscUの精製・結晶化条件の最適化、および変異型IscUを用いた反応中間体の補足を試みた。
IscU結晶内でクラスター変換反応を進行させて反応中間体のX線結晶構造を正確に決定するためには、高分解能での構造解析が必要となる。そこで高分解能X線結晶構造解析が可能となる良質なIscU結晶の作成に向けて、IscUの精製・結晶化の条件検討を行った。これまでに複数の条件で結晶が得られているが、高分解能構造解析が可能な結晶は得られていない。また、IscUの活性部位に様々なアミノ酸点変異を導入し、反応中間体または生成物[4Fe-4S]を安定に結合した状態で精製できる変異型IscUの作成を試みた。種々の変異型IscUを発現、精製し、分光学的解析を行うと、そのうち二種類の変異型IscUにおいて、溶液中で反応中間体または[4Fe-4S]結合型IscUが部分的に含まれている可能性が見出された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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