2022 Fiscal Year Annual Research Report
The Analysis of the mechanisms of the aging-mediated accumulation of CADASIL-mutated NOTCH3 protein
Project/Area Number |
22J21148
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鈴木 翔大 千葉大学, 医学薬学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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Keywords | CADASIL / 細胞老化 / 脳微小環境 / Notchシグナル / 糖鎖修飾 / Fringe / ペリサイト |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は1. シングルセルRNA-seqデータベースを用いたマウス血管細胞におけるFringeおよびNotchリガンドの発現確認、2. 不死化ペリサイト細胞株HBPC/ci37の老化モデルの確立、3. CRISPRによるCADASIL型NOTCH3変異の導入を行った。 1. 公的に公開されている、マウス血管細胞を用いたシングルセルRNA-seqデータベース(Vanlandewijck et al., Nature, 2018)からNOTCHリガンドであるDLL, JAGリガンドおよび、糖転移酵素Fringeファミリーの発現を血管細胞種ごとに比較した。血管内皮細胞ではDLL4やJAG1の発現が見られたが、ペリサイトや血管平滑筋細胞といった血管壁細胞ではDLL4の発現は見られずJAG1の発現が見られた。さらにRadical fringeがNOTCH3と同時に血管壁細胞で発現していることが明らかになった。以上からNOTCH3変異タンパクの蓄積に関わる細胞間相互作用が予測できた。 2. HBPC/ci37を無血清培地で1日, 7日, 14日間培養後に老化関連β-ガラクトシダーゼ(SA-β-gal)染色, 各種老化マーカーのqPCRを行った。その結果, 培養期間の延長に伴いSA-β-gal染色細胞の割合の増加やp21の発現上昇が見られた。よって, HBPC/ci37を無血清培地で14日間培養することで老化環境を模倣できた。 3. HBPC/ci37の内在NOTCH3遺伝子にCADASIL型変異の1つであるC49Yの導入を行った。C49Yの点変異を挿入したcrRNAをtracrRNA、Cas9タンパク質とともにHBPC/ci37にエレクトポレーションをした。細胞からゲノムを回収して点変異を導入した領域をPCR増幅してシーケンス解析を行った。その結果、点変異の導入効率が約30%程度だった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ペリサイトのC49Y変異株のクローニングを試みたが、増殖が悪いために困難だった。そのためペリサイトの老化モデルは樹立できたが、CADASILモデルが樹立できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はHBPC/ci37ではなく別の、増殖が良い血管壁細胞株を用いて、CADASILモデルの作成を試みる。
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Research Products
(5 results)