2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22J00360
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
曽我部 太郎 東京大学, 数理科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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Keywords | ホモトピー論 / Reciprocality / Spanier--Whitehead双対 / KK-理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
作用素環の中で特にKirchberg環のバンドルを研究し、reciprocalityという性質を見つけた。このreciprocalityは圏論的に理解できる一方で、Kirchberg環の自己同型群がいつ似たようなホモトピー群を持つかという幾何学的な問題に対するよい回答を与えることがわかり、これまでの研究で得られていた具体的なKirchberg環のバンドル達の間にあるある種の一対一対応の背後にどういう現象があるのかが明らかになった. 上述の研究の中で、KK-理論におけるある種のPoincare双対であるSpanier--Whitehead双対に注目し、この双対性を作用素環のバンドルに対して一般化することができた。 ReciprocalityやSpanier--Whitehead双対については、Purdue大学のMarius Dadarlat氏(2022年7月)やCardiff大学のUlrich Pennig氏(2022年12月)のもとを訪ね議論を行った。 Ulrich Pennig氏とはSpanier--Whitehead双対の完全性及びその応用について現在も共同研究を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Reciprocalityによって一番初めの研究目標である「異なるKirchberg環のバンドルどうしの間に一対一対応があるのはいつか、なぜか?」という問題に対する答えが得られたから。 またPennig氏やDadarlat氏との議論によってSpanier--Whitehead双対に対する理解が深まり、この双対性の応用としてstrong K-theoretic dualityを理解するという次の課題が見つかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでCuntz--Krieger環のToeplitz拡大に対してしか示されていないstrong K-theoretic dualityをより多くの作用素環の拡大に対して示すことを目指す. またreciprocalityの群作用の研究に対する応用があるかどうかに加え、groupoidやtopological full groupのホモロジーについても知見を広げ、作用素環と代数トポロジーの境界分野で新たな課題を模索する.
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