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2023 Fiscal Year Annual Research Report

イネの葉の発生過程に関わる新規遺伝子の機能解析

Research Project

Project/Area Number 22KJ0772
Allocation TypeMulti-year Fund
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

味谷 雅之  東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)

Project Period (FY) 2023-03-08 – 2024-03-31
Keywordsイネ / 気孔 / 不等分裂
Outline of Annual Research Achievements

本年度は前年度に引き続き、イネの気孔の発生に関わるPOLARファミリー遺伝子の解析を行った。OsPOLAR2の単独変異体は気孔列内の細胞分化パターンに異常を示すが、この変異体の気孔形成過程を観察したところ、孔辺母細胞を形成する不等分裂の分裂面の位置が異常になっている可能性が示唆された。また、OsPOLAR1・2の二重変異体は副細胞の形状に異常を示すが、この変異体の気孔形成過程の観察により、副細胞を形成する不等分裂の分裂面の位置が異常であることが示唆された。以上から、これらの変異体が示す表現型は異なるものの、不等分裂の分裂面の制御という共通した発生イベントに異常を示すことが示唆された。
前年度に樹立したOsPOLAR1とGFPの融合タンパク質を発現する形質転換体、および今年度作成したOsPOLAR2の同様の形質転換体を用いて、OsPOLAR1・2の細胞内局在の観察を行なった。その結果、OsPOLAR1は副細胞を形成する不等分裂の過程において孔辺母細胞と接する部位以外の細胞膜上に局在することが分かった。また、OsPOLAR2は孔辺母細胞を形成する不等分裂の過程において葉の基部側の細胞膜上に局在することが分かった。以上のようにこれらのタンパク質はそれぞれ異なる極性に従って限局的な細胞内局在を示すことが明らかになった。一方でいずれのタンパク質も不等分裂の分裂面から遠い側の細胞膜上に局在しており、これらのタンパク質が分裂面を制御する機構には共通する可能性が示唆された。
副細胞を形成する不等分裂の過程では、F-アクチンが孔辺母細胞と接する細胞膜上に蓄積することが知られる。OsPOLAR1とF-アクチンの同時観察により、これらは逆の局在パターンを示すことが分かった。
期間全体を通じてイネの気孔形成に関わる新規遺伝子としてPOLARファミリー遺伝子を同定し、その機能の理解を進めることに成功した。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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