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2022 Fiscal Year Annual Research Report

日本列島日本海地域における縄文文化の変遷と交流に関する研究

Research Project

Project/Area Number 22J11760
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

萩野 はな  東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2022-04-22 – 2024-03-31
Keywords縄文時代 / 日本海 / 異系統土器 / 広域編年 / 地域間交流
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、縄文時代前期から後期における日本海沿岸地域を対象に縄文土器の系統やその変遷から、当該期の地域間交流の実態を明らかにすることを目指している。初年度である本年度は、東北地方から北海道にかけての地域を対象とした研究を行った。
本年度に実施した主な調査研究は、以下の通りである。
1)秋田県男鹿市出土の縄文中期遺物の資料調査:北陸地方の土器が出土することで注目されている男鹿市大畑台遺跡の出土資料(男鹿市教育委員会所蔵)を実見した。特に出土土器の観察を行い、縄文中期における在地の土器群である円筒式土器や大木式土器と異系統土器である北陸系土器の比較を行った。
2)道央における縄文前期後葉~中期前葉土器の資料調査:余市町フゴッペ貝塚や同町大谷地貝塚などの資料(余市町教育委員会所蔵)や厚真町厚真1遺跡などの出土資料(厚真町教育委員会所蔵)を実見した。それぞれの出土土器には道南の円筒式土器の影響がみとめられるが、日本海側と太平洋側では地域性が存在する。今回は、土器の観察を行うことで、その特徴の違いから、道央における縄文前期後葉~中期前葉土器の地域差を確認できた。
3)北海道稚内市における発掘調査参加、出土土器の調査研究:稚内市内における縄文遺跡の発掘調査に参加した。また、稚内市豊岩5遺跡出土土器(稚内市教育委員会所蔵)の観察、再実測を行った。本資料は、縄文中期前葉の道央でみられる土器に類似しており、道北における特殊な事例として注目される。
次年度は、北陸地方と新潟県を中心とした研究を行い、東北地方から北海道にかけての日本海沿岸地域をつなげた議論を深めていく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度は、東北地方から北海道にかけての地域を対象とした調査研究を実施した。特に、道央での資料調査では、資料の実見により日本海側と太平洋側における縄文土器の地域差に関する知見が得られた。秋田県の資料調査は、次年度に本格的に行う北陸地方や新潟県を対象とした調査研究につながるものである。ほかに、北海道稚内市の資料を調査することができ、研究課題における視野の拡大につながった。

Strategy for Future Research Activity

今後は北陸地方と新潟県を中心とした調査研究を行う。まずは、本研究課題において鍵となる異系統土器の実見や資料化を進める。そして、最新の調査結果などを含めた資料をもとに、土器系統の時空間的な広がりを捉える必要がある。また、計画の最終年度となるため、日本列島日本海地域における縄文文化の変遷と交流に関して研究の総括を行う。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 北海道稚内における新石器/縄文時代遺跡の実態調査(2021-2022年度)2023

    • Author(s)
      萩野はな・福田正宏・夏木大吾・出穂雅実・國木田 大・斉藤譲一・太田 圭・張 恩惠・西村広経・崔 桐赫・熊木俊朗
    • Organizer
      第22回北アジア調査研究報告会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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