2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Scalable Robot Learning System for Service Robotics
Project/Area Number |
22J12753
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松嶋 達也 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | ロボット学習 / ロボットシステム / サービスロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年10月より,各ロボット学習手法を実ロボット制御で検証するために,家庭領域における生活支援タスクを行うロボットの開発に取り組んでいる.とくに,現在はトヨタ自動車の開発したモバイルマニピュレータHSRを用いて,家庭内での生活支援タスクに関する研究開発を継続している. 本年度は,学習を用いることによりできるだけ簡単に環境やタスクの変化に対応できるようなシステム設計に関する研究を行った.具体的には,物理シミュレーションを活用して多様なレイアウトの画像データを生成し,それらを学習データに用いることで実世界の家具や物体認識に活用する(sim2realという)ことや,最新のマルチモーダルモデルを組みわせ,物体の認識結果を言語情報を用いて簡単にチューニングできるようにするなどの仕組みを開発した.本研究内容に関する論文は英文誌Advanced Roboticsに採録されている. さらに,これらの開発の経験をもとに,家庭内の生活支援ロボットを対象に,データドリブンなロボットシステムを構築するためのシステム設計や開発工程のあり方に関する検討を行った.データドリブンなロボットシステムの開発は,開発内容の意思決定,それに基づくプログラムや学習モデルの実際の開発,開発項目のテストというサイクルを繰り返すことで進められる.これらの開発サイクルは,異なる複数の時間スケールの意思決定・開発・テストのサイクルが階層的に積み重なることで構成されており,大きく分けて,学習データ改善のサイクル,モデル改善のサイクル,システム改善のサイクルと3階層に分けて整理し,それらのサイクルを効率的に開発するための開発支援システムを提案した.本研究内容に関する論文は和文誌日本ロボット学会誌のレターとして採録済であり,出版準備中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請者がこれまで構築した家庭内ロボットシステムに関する研究成果を論文としてまとめ,欧文誌に採録された.また,多様な環境やタスクに対して,汎化性・適応可能性の高いシステムを構築するためのシステム設計に関して検討を行った結果も論文としてまとめ,国内会議・和文誌のレターとして採録されており,これまでの申請者の研究成果の論文化が達成された.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの申請者の研究成果を近年発展の著しい大規模言語モデル・基盤モデルと組み合わせた研究を進める.申請者は,基盤モデルの実ロボット応用のための国内会議のワークショップや欧文誌の特集号を企画しており,これらの会議や論文誌への投稿・採録を目標とすることで,申請者の今後のサービスロボットにおける汎用性・適応可能性に関する研究を促進できると考えられる.
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