2022 Fiscal Year Annual Research Report
ウェアラブル超音波デバイスのための深層学習を用いた超音波撮像法の開発
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22J14825
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野田 拓実 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | フレキシブル超音波プローブ / ウェアラブルデバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
フレキシブル超音波プローブは、小さいストレスで皮膚に貼り付けられるため、日常生活における健康状態のモニタリングに適用することが期待される。しかしプローブの変形に伴って内部に配列された素子のアレイ形状が分からなくなることが原因で、超音波撮像に不可欠なフォーカスを行えないという課題がある。本研究では、深層ニューラルネットワークを用いてリアルタイムに素子アレイ形状を推定する手法の開発を行っている。当該年度では、提案手法の生体に対する適用可能性の検証を行った。具体的には、①人にフレキシブルプローブを貼り付けて超音波信号計測と素子アレイ形状の真値計測を行うための実験系の作成、②作成した実験系による生体データの収集、③生体データを用いた深層ニューラルネットワークの学習と性能評価を行った。①では、試作したフレキシブルプローブの素子アレイ形状を、光学式3Dスキャナを用いて計測したプローブ表面形状から計算する手法を開発した。②では、①で開発した手法を用いて被験者の脹脛・太腿・腹・腰のデータを取得した。③では、深層ニューラルネットワークの学習にシミュレーションデータと生体データを組み合わせて用いることで、高い推定精度が実現できることが明らかになった。また、提案手法によって超音波撮像に十分な速度で素子アレイ形状を推定できることが明らかになった。これらの結果から、提案手法を用いることでフレキシブルプローブを用いたリアルタイムな超音波撮像を高精度に行える可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究計画は、フレキシブル超音波プローブの素子アレイ形状をリアルタイムに推定する手法の開発だった。開発した手法によって生体データに対しても高精度に推定できることが示されており、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は長時間生体に貼り付け続けた際のストレスが小さいフレキシブル超音波プローブの開発を行う。作製したプローブと素子アレイ形状推定手法を組み合わせて用いることで、生体の長時間モニタリングを実現する。
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