2023 Fiscal Year Research-status Report
前内側視床による前帯状皮質記憶固定化制御を規定する新規回路の同定・動態計測・操作
Project/Area Number |
22KJ1184
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井ノ口 霞 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(RPD)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2026-03-31
|
Keywords | 記憶固定化 / 神経活動 / 薬理遺伝学 / AAV / サブタイプ |
Outline of Annual Research Achievements |
海馬で形成された記憶は、数週間から数ヶ月かけて徐々に大脳皮質に移行し長期保存される。これまでの損傷実験や薬理学的抑制実験により前帯状皮質が遠隔記憶の想起に必要であることがわかっている。前帯状皮質の神経細胞群は均一ではなく多様なサブタイプが存在しており、サブタイプごとに異なる機能を分担していると考えられている。しかし、それぞれのサブタイプが遠隔記憶にどのように関与しているはほとんど明らかにされていない。 今年度は前帯状皮質で強く発現している2つの遺伝子に着目し、それぞれの遺伝子のミニプロモーター下流にCreを発現したマウスとAAVを用いた遺伝薬理学的手法を組み合わせ、各サブタイプ選択的に活動操作実験を行った。その結果、記憶記銘時に前帯状皮質の特定のサブタイプニューロンを特異的に抑制すると記憶想起に異常がみられることが明らかになった。さらに、サブタイプごとにその下流回路を可視化した。それぞれのサブタイプニューロンは扁桃体、視床など複数の脳領域に軸索を伸ばしていたが、その投射先はサブタイプごとに異なっていることが明らかになった。これらの結果から、記憶固定化には記憶記銘時の前帯状皮質の特定のサブタイプのニューロンの神経活動が必要であることがわかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は前帯状皮質のサブタイプニューロンの機能を明らかにでき順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は前述したサブタイプニューロンのそれぞれの回路が記憶固定化をどのように制御しているかを解析する。
|
Research Products
(1 results)