2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21J20360
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
小林 海斗 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Keywords | 衛星測位 / RTK / マルチパス / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度に作成したRTK測位におけるLOS(Line-On-Site)衛星とNLOS(Non-Line-On-Site)衛星の識別シミュレーションプログラムについてRTK測位の予測性能を改善するために改修を行った。まず3Dマップをより精密かつ最新のLOD2モデルへとアップグレードした。3Dマップには2021年度と同様PLATEAU Projectのモデルを使用している。2021年度段階ではRay-Casting法を用いた単純なLOS/NLOS判別だったが、Ray-Launching法を導入してRTKをFixさせにくくするマルチパスを発生させるNLOS衛星を識別する機能を追加した。また、先行研究をもとにLOSの中でも見通しでの観測が継続している衛星数をカウントする機能を追加した。これにより部分的にRTK可否の予測精度が向上・安定した。 シミュレーション結果を用いたRTK性能予測では教師データとして実際の車両による走行計測データを追加で取得し、全部で7個の走行データを用いて予測手法の検証・改良を行った。RTK測位結果の予測にはk-NNとLogistic Regressionの2つの機械学習手法を使用しているが、これについて交差検証手法を用いて2つのアルゴリズムの妥当性を明確にした。具体的にはROC(Receiver Operating Characteristic)曲線の作成とAUC(Area Under Curve)の算出で予測性能を評価した。 また、近年LEO(低軌道衛星)を用いた測位手法の検討が盛んなことから、本研究手法を応用してLEOを測位衛星として使用できた場合に都市部でRTK測位性能がどのように向上するかを検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度の研究内容をよりブラッシュアップし、より定量的・客観的な評価を行った。これにより査読論文1本と3回の学会発表を行うことができた。また、研究の応用として低軌道衛星を測位に用いた場合のシミュレーション開発にも着手することができた。 一方で車両でリアルタイムに数秒先のRTK結果を予測するシステムの開発はシミュレーション計算が実際のデータ取得周期に追いつかないことから開発が難航している。
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Strategy for Future Research Activity |
RTKのインテグリティ予測についてRTK可否から更に進んで具体的な誤差の値を予測できるようなアルゴリズムを考案する。IMUを使用した統合測位における誤差の予測についても試みる。 また、低軌道衛星を測位衛星に利用できると仮定した場合に、都市部でのRTK測位パフォーマンスにどの程度のインパクトを与えるか、今までのシミュレーション及び予測プログラムを応用して検証を行う。
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