2022 Fiscal Year Annual Research Report
表現論および可積分系とMacdonald-Koornwinder多項式
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22J11816
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山口 航平 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | Askey-Wilson多項式 / 量子アフィンKZ方程式 / Cherednik双スペクトル対応 / 双スペクトル問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究計画において主に次の2つの課題について取り組むことになっている。「Macdonald-Koornwinder多項式の双スペクトル問題」「Koornwinder 多項式とアフィン Lie 環の表現論との関係」。 今回はそのうちの「Macdonald-Koornwinder多項式の双スペクトル問題」について柳田伸太郎氏との共同研究により研究成果を得ることができた。以下ではその研究内容を述べる。Cherednik は任意のルート系とGL型に対する量子アフィンKnizhnik-Zamolodchikov方程式(QAKZ方程式)を導入し、QAKZ方程式の解とMacdonald型qの差分作用素の固有関数との対応関係(Cherednik対応)を与えた。その後 van Meer、Stokman によって、 Cherednik対応の双スペクトル類似(Cherednik双スペクトル対応)が見出された。 柳田伸太郎氏との共同研究において(C_1^\vee,C_1)型のQAKZ方程式とAskey-Wilsonの差分作用素の固有関数のCherednik双スペクトル対応について詳細に考察を進めた。その結果, 既に柳田伸太郎氏との共同研究[YYb]において(C_1^vee,C_1)型のMacdonald-Koornwinder多項式(Askey-Wilson多項式)のパラメータを特殊化してA_1型が回復する4通りの方法を見いだしているが、今回その4つの特殊化のうち、(C_1^vee,C_1)型のCherednik双スペクトル対応に適合するものが1つだけあることを示すことができた[YYa]。 [YYa] 「A review of rank one bispectral correspondence of quantum affine KZ equations and Macdonald-type eigenvalue problems」 (with S.Yanagida), arXiv:2211.13671. [YYb] 「Specializing Koornwinder polynomials to Macdonald polynomials of type B,C,D and BC」 (with S.Yanagida), J. Algebraic Combin. 57, 171-226 (2022); arXiv:2105.00936.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題のうち「Macdonald-Koornwinder多項式の双スペクトル問題」については柳田伸太郎氏との共同研究により (C_1^\vee,C_1)型とA_1型のCherednik双スペクトル対応の両者の関係[YYa]について研究が進展したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度得られた研究成果はランク1である(C_1^\vee,C_1)型のCherednik双スペクトル対応についてのものである。今後は一般のランク(C_n^\vee,C_n)型のCherednik双スペクトル対応について考察していく方針である。
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Research Products
(6 results)