2023 Fiscal Year Annual Research Report
大電力・高電圧用単方向絶縁型AC-DCコンバータの出力電力制御
Project/Area Number |
22KJ1623
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
武道 宏平 名古屋工業大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | パワーエレクトロニクス / 絶縁型AC-DCコンバータ / 電力変換器 / 急速充電器 |
Outline of Annual Research Achievements |
脱炭素社会に向けて電気自動車(EV)の普及が進んでおり,充電インフラ整備が急務となっている状況において,EVの充電時間をガソリン車の給油程度の5分とするために350kW高出力の急速充電器の開発が進められている。高出力の急速充電器には,大電力の絶縁型AC-DCコンバータが必要となる。本研究では,大電力の絶縁型AC-DCコンバータとして,高電圧の単方向絶縁型AC-DCコンバータを提案する。提案回路は,高周波トランス一次側に高耐電圧回路のモジュラーマトリックスコンバータを用いることで大型な商用変圧器を用いずに高電圧電源からバッテリへの大電力送電を実現できる特徴がある。最終年度は以下を実施した。 1.高電圧の単方向絶縁型AC-DCコンバータの出力電力制御の確立では,昨年度実施した高周波トランスに印加される高周波電圧の波形制御による電力制御法の実験特性を分析し,電力制御法の特徴を明らかにした。また,EVの充電を考えた時,提案回路の出力電圧が変動した時においても,一定の直流電流を実現する必要があることが分かり,当初予定にはなかった出力電圧変化時の一定直流電流制御の理論を導出し,実験まで完了した。 2.三相絶縁型AC-DCコンバータの回路構成と制御法の確立では,回路構成を導出し,電源電流,高周波電圧の基本制御を構築した。回路と制御の妥当性をシミュレーションにより確認し,基本特性を明らかにした。上記2項目で確立した技術を絶縁型単相AC-DCコンバータへ適用できることが新たに分かり,本研究の技術を適用した高周波絶縁型単相AC-DCコンバータの新たな回路と制御法を提案した。 研究期間全体の成果として,大電力の絶縁型AC-DCコンバータの研究分野において新たな回路構成とその電力制御法を確立できた。また,本研究成果を発展させて,高周波絶縁型単相AC-DCコンバータの回路構成と制御法まで提案できた。
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Research Products
(2 results)