2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22J00962
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高松 哲平 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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Keywords | 既約シンプレクティック多様体 / 還元 / 正標数 / 混標数 / 数論幾何学 / 代数幾何学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、本年度は、既約シンプレクティック多様体の還元について、特にモノドロミー作用素の性質について共同研究を行った。一定の成果が出たため、さらに考察を深め、論文にする予定である。 また一方、還元の研究においてゆくゆく必要となる、正標数の代数幾何学の基礎的な部分において研究を行った。具体的には、F-分裂という概念の一般化である、準-F-分裂について共同研究を行った。準-F-分裂はF-分裂同様に正標数の病理をコントロールすると知られていて、正標数の既約シンプレクティック多様体の理論(例えば、Beauville-Bogomolov分解の正標数類似など)に重要な役割を果たすと期待される。 河上氏と吉川氏とによる共同研究では、F-分裂を判定する判定法である、Fedderの判定法を準-F-分裂に拡張し、有理二重点の準-F-分裂高さの計算や、種々の反例の構成など、様々な応用を与えた。証明の途中に用いた、二次のWitt環の加法を使い一般の有限長さのWitt環の加法をコントロールする公式(Delta formula)は非常に強力であり、今後の研究においても重要な役割を果たすと考えられる。 また、六人での共同研究では、双有理幾何学的な視点から準-F-分裂を調べ、二次元klt特異点が準-F-分裂であることを始めとした、様々な事実を証明した。これらの事実は、正標数の双有理幾何学を発展するうえで重要な基礎理論になると考えられる。特に、極小モデル理論への応用に向けて、さらに研究を進めていく予定である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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