2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22J22766
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
川平 将志 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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Keywords | 一般化対称性 |
Outline of Annual Research Achievements |
随伴表現にしたがうHiggs場に関して研究を行った.このような随伴Higgs場をsu(5)ゲージ場を結合させると,低エネルギー側でu(1)×su(2)×su(3)ゲージ理論になることが知られている.この性質は,大統一理論などに応用されている. しかし,u(1)×su(2)×su(3)ゲージ理論と一口に言っても,そのゲージ群の大域的な性質は様々である.離散的な中心群であるZ_2,Z_3,Z_6で割る不定性を残しているのだ.これによりゲージ群の中心1形式対称性は微妙に異なってくるため,カラー閉じ込めなどに微かに影響する.特にSU(5)ゲージ理論を随伴Higgs場で破ると,U(1)×SU(2)×SU(3)をZ_6で割ったものがゲージ対称性になる.この中心1形式U(1)対称性と,SU(5)の中心1形式Z_5対称性を比較することで,随伴Higgs場の相転移を記述できるというのが,メインアイディアである.この中心1形式U(1)対称性は自発的に破れてZ_2×Z_3になると予想され,SU(2)×SU(3)の中心対称性のようにふるまうと考えられる. 本研究では,SU(5)を一般化して,SU(N)ゲージ場の場合を有限温度下で調べた.その結果,特にゼロ温度においては中心1形式対称性より解析的にHiggs相が区別できることがわかった.中心1形式対称性とは一般化対称性の一種で,Wilsonループ(のn乗)が秩序変数になることを意味する.基本表現にしたがうHiggs場の場合にはこのような一般化対称性はなかったが,随伴表現にしたがう場合には存在し,相の区別を可能とする.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初予定していたボルディズム群を用いた手法は計算困難であったため,別の手法によって研究する必要があった.本研究では,ボルディズム群に代わり,一般化対称性を用いることで,進展を得たが,新たな手法の模索・習得に時間を要した.
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Strategy for Future Research Activity |
ゼロ温度の随伴Higgs系について,その相転移の秩序変数がWilsonループのn乗で与えられることを明らかにした.今後は有限温度の場合について,その相転移の様相を明らかにしていく方針である. 特に温度とHiggs質量について相図を書いたとき,その端のふるまいは解析的にわかるが,相図の中央付近のふるまいは未だわかっていない.そのため,今後は数値計算を視野にいれて,解析を進めていく予定である.
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Research Products
(3 results)