2022 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of big satellite/Iot data integration though data-driven tropical wetland mangament system
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22J40001
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新井 宏徳 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2022-10-03 – 2026-03-31
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Keywords | 熱帯水田 / 温室効果ガス / 数値計算 / IoT計測 / リモートセンシング / 合成開口レーダー / GNSS-R / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
宇宙航空研究開発機構、国際稲研究所およびベトナム衛星観測技術センターとの協同で、ALOS衛星シリーズでの現地評価観測準備を進めた。具体的には、衛星データにより年間湛水率を高い地域を抽出したのち、現地調査から実際に年間を通じてほぼ常時湛水傾向にあるメコンデルタ内各地の水田農家を発見し、観測協力を取り付けた。国際稲研究所・現地民間企業およびクーロン稲研究所・各地地方行政機関と合同で、多地点設置準備を開始した。具体的には低コストGHG計測器を開発し、実際に一部地域の水田に機器設置を始めた。IoT計測については、地上計測だけでなく、UAVを用いたメタン発生領域抽出技術に関する研究開発準備も開始することができた。 東京大学生産技術研究所や国際水資源研究所の著名な水文学者と当研究に扱うモデルについて議論を深め、サロゲートモデリング研究・データ同化研究の準備を始めた。 NASAのCYGNSS外部研究メンバーとなり、新プロダクトの高度利用に関する準備を介しつつ、九州大学やフランスの研究機関から指導を受けながら、ドローンへの応用準備も開始した。 受入研究者の指導の下、データ駆動型の機械学習的手法で低コスト高速度でのアンサンブルシミュレーション技術を開発するために必要な基礎の勉強を開始した。衛星データと融合すべき作物・土壌数値計算モデルについても、計算負荷をさげつつ多次元化し、衛星データと効率的に同化できるように、モデルの調整を進めることができた。 10月開始からの半年間だったが、国際会議で招待講演を3報、国際英文誌で1報論文を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地での多地点地上観測に必要な消耗品を日本からベトナムへ海外発送した。しかしそれらがベトナム税関で3か月以上手続きされなかったほか、メコンデルタ各地の地方行政機関から機器設置許可をえるための手続きに時間を想定以上かけてしまった。 しかしながら、申請者が開発した低コスト自動温室効果ガス排出量計測装置は、国際稲研究所やクーロン稲研究所から高く評価され、かれらの支援を経て、円滑に機器設置許可を得ることに成功し、彼らのプロジェクトでも多数使用していただける見込みとなった。 さらに、当初UAVを用いたMRVシステム開発の重要性と可能性を見出し、国際稲研究所・南ベトナム観測研究センター・九州大学・フランス研究機関との合同で、各方面から支援・指導を受けて開発を開始する整備ができた。 いまだ、ベトナムに輸送できていない物品も多いが、次年度中には必要物品の調達を最低限完了させる予定であるが、次年度着手予定であったモデル開発には、今年度のうちからかなり進めることができた。衛星データ解析においても、合成開口レーダーに加えて、GNSSを用いてメタン発生領域の情報をさらに抽出できる可能性・有用性を示すことができた。 数値計算のデータ駆動的エミュレート技術に関する勉強も始め、次年度以降の準備も少しずつではあるが、進めておくことができた。COVIDの影響で各種センサー類の価格がかなり高騰しているほか、ベトナム国の対外規制が急速に厳しくなっている状況下にしては、よく準備がすすめられたと研究代表者は考える。
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Strategy for Future Research Activity |
UAVによる強力なMRV技術開発を開始し、衛星データ・地上データと相互比較可能な手法の開発を行う。また、異なるメコンデルタ各省で様々な水稲作付体系・土壌での地上IoT多地点観測を開始する。 河川や気象の三次元モデルデータ同化システムとの結合を意識しながら、効率的な土壌・作物モデルの多次元化を行いつつ、シミュレーションモデルの数値計算をエミュレートするデータ駆動型的手法の導入を目指す。 気象・水文学研究での応用が期待されている衛星GNSS反射波データを当モデルのデータ同化へ利用できるシステムの開発を行う。 carbon credit 研究をおこなっている国際稲研究者の社会学研究者や、mechanization研究者・民間企業との連携も強化し、社会実装への円滑化を目指す。
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[Presentation] Decision Support System of sustainable rice cultivation systems in the Mekong delta2023
Author(s)
H. Arai, T.L. Toan, K. Oyoshi, M. Zribi, Y. Kawahara, W. Takeuchi, T. Fumoto, K. Inubushi, L.D. Nguyen, S. Sobue, B.O. Sander
Organizer
Intenationall Meeting on Air Pollution in Asia, Inventories, Monitoring and Mitigation NASA-SARI.
Invited
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[Presentation] Decision Support System of GHG emissions from rice cultivation systems in the Mekong delta2023
Author(s)
H. Arai, T.L. Toan, K. Oyoshi, M. Zribi, Y. Kawahara, W. Takeuchi, T. Fumoto, K. Inubushi, L.D. Nguyen, S. Sobue, B.O. Sander
Organizer
The 4th Boeing-CSIRO Advanced Earth Observation Forum in Vietnam: Applications for the Mekong Delta
Invited
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