2022 Fiscal Year Annual Research Report
市民間の政治コミュニケーションにおける攻撃行動の要因と解決策
Project/Area Number |
22J21515
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西 耕平 神戸大学, 法学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2025-03-31
|
Keywords | 政治コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
第一に、政府の低パフォーマンスとソーシャルメディアにおける政治的暴言の関係についての研究を進めた。2022年5月には、日本選挙学会研究会のポスターセッションにおいて報告を行い、多くの他の研究者らから極めて有益なコメントを受けることができた。学会で受けたコメントに基づき、論文の執筆を進めた。 第二に、政治的暴言の規制に関する人々の態度についての研究を進めた。オンラインサーベイ実験を実施し、この実験で得られたデータについて統計分析を実施した。この分析の結果に基づき、論文の執筆を進めた。2023年2月には、計算社会科学会大会とBrunel-Kobe Research Symposium 2023にて口頭報告を行い、いずれにおいても他の研究者と大変有益な意見交換を行うことができた。 第三に、日本における政治的暴言の現状を明らかにする研究を進めた。長期にわたる期間においてTwitterに投稿された政治に関連する日本語ツイートのデータを、Twitter APIを通じて収集した。次年度は、収集したツイートを機械学習によって暴言または非暴言に分類し、その分類結果に基づき様々な分析を行う予定である。機械学習による分類のために必要な教師データセットは、既にクラウドソーシングサービスを通じて構築した。 第四に、教育システムと政治的暴言の使用との関連性について検討するため、英国市民を対象としてオンラインアンケート調査を実施した。この調査によって得られたデータについては、次年度に速やかに統計分析を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、大規模な量のツイートを収集し、それを機械学習で分類するための教師データセットを構築した。さらに、当初の計画にはなかったオンラインサーベイ実験を用いた研究も実施し、論文の執筆や学会報告といった形で一定の成果が得られた。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、今年度に執筆を進めた2つの論文について、速やかに学術雑誌に投稿する。また、今年度に収集したツイートのデータについて、本格的な分析を進め、その結果を学会で報告する。学会で得るフィードバックに基づき研究をブラッシュアップした後、論文を執筆し、学術雑誌に投稿する。また、今年度に実施した英国市民らを対象としたオンラインアンケート調査のデータについても、分析を進める予定である。
|
Research Products
(2 results)