2023 Fiscal Year Research-status Report
市民間の政治コミュニケーションにおける攻撃行動の要因と解決策
Project/Area Number |
22KJ2278
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
西 耕平 神戸大学, 法学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Keywords | 政治コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
第一に、ソーシャルメディアの日本語圏における政治的暴言の現状を明らかにする研究を実施した。X(旧Twitter)から収集した大量の日本語の政治的投稿(昨年度までに収集済みの分も含む)を、機械学習を用いて暴言/非暴言に分類した。その分類結果に基づき、暴言数・暴言割合がどのように推移するのか、トピックによって暴言数・暴言割合にどのような差異が見られるのか、といったことを調べた。この分析の結果について、2023年度日本政治学会研究大会において口頭報告を行い、討論者から有益なコメントを受けた。この研究の結果から、ソーシャルメディアの日本語圏において政治的暴言が蔓延している状況を把握することができたため、本研究課題における重要な前提となるような知見を得ることができたと評価できる。 第二に、人々が政治的暴言に接触することが人々のインターネット上での情報接触態度にもたらす影響についての研究を実施した。オンラインサーベイ実験を通じてデータを収集し、得られたデータについて統計分析を行った。この分析の結果について、英語論文の原稿を執筆した。また、同結果について、次年度に何らかの学会において口頭報告を行いたいと考えている。この研究の結果から、政治的暴言の蔓延が人々や社会に与える影響についての示唆を得ることができたため、本研究課題における重要な前提となるような知見を得ることができたと評価できる。 これらの他に、前年度に執筆を進めた2つの英語論文の原稿を、学術雑誌に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までに進めた研究について、英語論文の原稿を学術雑誌に投稿した。また、今年度に進めた研究について、学会で口頭報告、または、英語論文の原稿を執筆した。こうした形で進捗を得ることができたため、おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
学術雑誌に投稿済みの論文原稿については、適宜、査読の結果に対応し、早期の刊行を目指す。今年度に執筆を進めた論文原稿については、速やかに学術雑誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由としては、調査費用が当初の想定より低く済んだことが挙げられる。次年度は、次年度使用額と翌年度分とを合わせた予算を、今後の調査費用や英文校正費などに充てる予定である。
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Research Products
(1 results)