2023 Fiscal Year Annual Research Report
地球流体力学に現れる非線形偏微分方程式系の数理解析
Project/Area Number |
22KJ2378
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大山 広樹 九州大学, 数理学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 磁気流体力学方程式 / 特異極限問題 / 分散型評価 / 高速回転極限 / 偏微分方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までは,次の(1)(2)(3)の3つの問題に取り組んだ. (1) 3次元層状領域における回転と安定成層の効果を考慮に入れた回転成層Boussinesq方程式を対象とし,同方程式の初期値問題に対する時間大域的適切性, および安定成層の効果を表す浮力周波数および回転速度を無限大とする特異極限において,時間大域解である3次元速度ベクトル場が,ある極限方程式の時間大域解へ収束することを,時空間積分ノルムにおいて証明した. (2) 3次元層状領域における回転の効果を考慮に入れた零磁場周りの磁気流体力学程式を対象とし,同方程式の初期値問題に対する時間大域的適切性および同方程式の解が2次元MHD方程式と3次元誘導方程式の連立系の解へ、時空間積分ノルムの意味で収束することを証明した. (3) 3次元全空間における定磁場周りの回転磁気流体力学方程式を対象とし,同方程式の初期値問題に対する長時間可解性,および解となる速度場と磁場がそれぞれ0と熱核へ、時空間積分ノルムの意味で収束することを証明し,その収束オーダーを決定した. 本年度は,昨年度までの問題(3)と異なるパラメータ表示を用いた定磁場周りのCoriolis力付き磁気流体力学方程式の初期値問題を対象とし,3次元層状領域上の同方程式の長時間可解性および特異極限問題を考察した.特に,3次元層状領域におけるFourier変換を用いた線形解の表示および極限方程式の導出に取り組んだ.来年度以降は,上記の線形表示および解析手法を用いて,同方程式の長時間可解性,および回転速度無限大とする特異極限における解の収束,およびその収束オーダーの導出を行う定である.
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Research Products
(2 results)